水道におけるクリプトスポリジウム等について


 1996年6月、埼玉県越生町で、我が国で初めて水道水を介してのクリプトスポリジウムによる集団感染症が発生した。当時の厚生省は、クリプトスポリジウム及びジアルジアの水道水源における存在状況を把握するため、全国94水源水域、282地点で調査・研究の結果、リプトスポリジウムは、秋田県、山形県、群馬県、栃木県、熊本県、沖縄県の6水源水域8地点で、ジアノジアは、長崎県、島根県、広島県ほか12都県の6水源水域24地点で検出されている。

クリプトスポリジウムについて

 クリプトスポリジウムは胞子虫類に属し、腸管系に寄生する原虫で、「オーシスト」と呼ばれる嚢包体の形で存在し、人間や牛・猫等の口から入り、消化管の細胞に寄生する。
 「オーシスト」は塩素に対してきわめて強い耐性がある。
 クリプトスポリジウムに感染すると、腹痛を伴う水様性下痢が3日から1週間程度続く、健康な人の場合は免疫機構が働き自然治癒するが、感染に対する抵抗力が低下しているHIV感染者等については、重篤になる。
海外においては、1993年、米国のミルウォーキー市で水道水を介して約40万人が感染した事故例の報告がある。
国内においては、1994年8月、神奈川県平塚市の雑居ビルの受水槽水が汚染し約460人が感染した。
前途の越生町の場合は、約8800人が感染する大規模な集団下痢症が発生した事例があります。