昭和62年、千葉市生実地区六価クロムによる地下水汚染について


昭和62年8月6日、千葉市中央区生実地区の住宅地で生活飲料水としてつかっている井戸から、基準値の20倍を越す高濃度の六価クロムが検出されました。
その後の調査で、同地区の工業会社が排出した産業廃棄物の不完全処理が原因と判明しました。当時私も市議でしたので、議会でも緊急問題として扱われ、その後の実態調査と対応が急がれました。
臨時給水から上水道の敷設また数本の井戸から地下水を汲み上げ、浄化した後に地下水に戻すと言った対策がとられました。今では、上水道の敷設は市によってすべて完了しましたが、地下水の汲み上げ浄水は現在もなお続けられております。また原因者責任については、裁判によりその責任が課せられました。


六価クロムとは
 皮革製造やメッキ、貴金属の洗浄などに使用されが猛毒で、公共下水道への排水・放流・投棄には厳しい規制があり、飲料水の水質基準は、0.05ppm以下とされている。
皮膚に触れると皮膚炎、湿疹、潰瘍を起こし、体内に入れば、肝臓・腎臓障害、吸えば肺ガンなどを起こすとされています。


以下当時の千葉市水質保全課の資料を掲載します。

 生実地区地下水汚染に係る経緯と対応   62.8.19

1.経緯
 8月6日(水)住民の依頼による中央保健所の検査から,水道水の水質基準を超える六価クロムを含有する井戸水が発見された
  7日(金)前記の井戸を含むA地区の井戸水の検査を実施(基準を超えるものは前記の1検体)
 12日(水)六価クロムによる汚染状況を把掘するため,B地区の井戸水の検査を実施(基準を超えるもの14検体)
 13日(木)地下水汚染対策本部を設置
       住民に対する説明会に出席(生実町内会役員)
       汚染世帯に給水を開始

 14日(金)C地区の井戸水の検査を実施(基準を超えるもの1検体)
 15日(土)D地区の井戸水の検査を実施(基準を超えるもの0検休)
 16日(日)E地区の井戸水の検査を実施(基準を超えるもの0検休)
       住民に対する説明会に出席(南生実町内会第11組21世帯)
 17日(月)F地区の井戸水の検査を実施(基準を超えるもの0検休)
       住民に対する説明会に出席(生実町内会他)
 18日(火)既調査地区内の未採水分を採取(基準を越えるもの0検休)
       発生原困とみられる三信工業千葉工場へ立人検査を実施

2.対応
 (1)給水体制 基準を越えた世帯だけではなく,検出された世帯を含めて給水を実施中[現時点で43世帯こ給水 
         1日2回(1回40リットル)
 (2)仮設配管 非汚染井戸から配管により対応 (現時点で7世帯に対応)
 (3)共同井戸 当面の対応として,安全性を確保できる井戸(5本程度)を掘削する予定で,地元と土地の手当等について折衝中

 生実・南生実地区地下水汚染について

1.経過
8月18日第7次調査を実施し,既調査地区内の未採水分10検体を採取し,引き統き六価クロムの分析を実施したことにより,本地区内の全謝査を終了した。

@.分析機関  千葉市環境化学センター
       (財)千葉県公害防止協会
       (財)千葉県薬剤師会検査センター
A、分析方法
        上水試験法(分光光度法)

2.分析結巣 (単位ミリグラムパーリットル)
    @.水道水の水質基準を越えた検体数  (0.05以上)  0検体 0世帯
    A.定鋤艮界を越えた松体数(0.01〜0.05)     0検体
    B.検出されない検体数                 10検体

3.累計数
各地区名 水道水の水質基準を越えた検体数
(0.05以上)
定量限界を越えた検体数
(0.01〜0.05)
検出されない検体数 合計
A地区 1検体  3世帯 3検体 11世帯 4検体   4世帯 8検体   18世帯
B地区 14検体 31世帯 2検体  3世帯 105検体 136世帯 121検体  170世帯
C地区 1検体  1世帯 0検体  0世帯 211検体 345世帯 212検体  346世帯
D地区 0検体  0世帯 0検体  0世帯 175検体 492世帯 175検体  792世帯
E地区 0検体  0世帯 0検体  0世帯 204検体 322世帯 204検体  322世帯
F地区 0検体  0世帯 0検体  0世帯 179検体 711世帯 179検体  711世帯
全地区合計 16検体 35世帯 5検体 14世帯 878検体 2010世帯 899検体 2059世帯

生実地区汚染域区分図