平成13年9月議会時報掲載一般質問概要
〈千葉都市モノレール/地下水汚染対策/公営競技/信用保証会〉
                         県民クラブ 田中信行議員

千葉都市モノレール

 6月議会で重点プロジェクト総点検事業の予算5,000万円を可決する際に、具体的なプロジェクト項目は上がっていなかった。現在、重点プロジェクト総点検事業を検討しているとの今議会の知事答弁があったが、モノレール事業こそ過去20数年にわたり千葉県長期ビジョン、数次の5ケ年計画を経て、建設費の県費だけでも868億円を費やした、県の重点プロジェクトと位置づけられる県市共同事業だと確信している。
そこで、次の諸点について伺いたい。

@モノレールをなぜ重点プロジェクトの総点検事業の対象にしないのか。関係部局での検討作業を経た結果、この問題が提起されたのか。それとも知事の一存でなされたのか。

A市との話し合いでは、結論ありきの提案と受け取れるが、話し合いを続けるというのであれば、白紙状態に戻して進めるべきではないか。

B協定の取り扱いについて、他にも市町村と数多くの協定を結んでいるが、理由さえあればそれらも反故にするのか。また、知事発言は市町村に大きな影響を与えたと思うがどうか。

C国の内示予算があるというが、その取り扱いについては、この結論が出るまでストップするのか。



地下水汚染対策

 本県における硝酸性及び亜硝酸性窒素汚染の実態について、私はトータルに県の汚染状況を示す調査結果がないため、県下15保健所への飲用井戸水の持ち込み検査の結果や干葉市の緊急汚染実態調査から、この汚染実態の深刻さを訴えてきた。しかし、平成13年12月付けで千葉県環境生活部より出された平成12年度地下水における硝酸・亜硝酸性窒素の汚染負荷削減対策調査報告書における硝酸性・亜硝酸性窒素汚染の分布を見ると、佐原市、印西市、栄町、芝山町、富里町、八街市等北総地区を中心に高濃度汚染地区の分布が広がっており、特に佐原市の一部では60ミリグラム・パー・リットルを超える地区が数カ所あり、中には180ミリグラム・パー・リットルを超えている地区があったと報告がある。
そこで、次の諸点について伺いたい。

@県の「地下水における硝酸・亜硝酸性窒素の汚染負荷軽減対策調査報告書」で、1リットル当たり180ミリグラムという高濃度の汚染実態と原因は何か。また、北総一帯の 広域にわたる汚染実態について知事の率直な感想はどうか。

Aこの報告書は評価できるが、今後、調査方法の統一と必要調査数の確保、さらには汚染地域の地下地質構造調査等が必要と思うがどうか。

Bこの報告書が汚染負荷削減対策のための調査であるとのことから、この段階で削減対策として具体的な方策は何か。

C汚染地域における安全な飲料水の確保について、飲用指導を含めて具体的にどう行っていくのか。

D硝酸性窒素の連鎖によって発生するこの亜酸化窒素についての見解と対応はどうか。
窒素肥料由来の亜酸化窒素について、県ではどのような調査研究と抑制のための努力 をしているのか。



公営競技
 
本県が関係する公営競技は、船橋競馬と松戸競輪の一部、そして船橋オートである。本県の公営競技は戦後の復興期から高度成長期にかけて、本来の目的である本県財政の貴重な白主財源として、大きな役割を果たしてきたことも事実であるし、また公共団体が主催するギャンブルに批判の声が高いのも事実である。
バブルの崩壊以後、各主催者の収支も悪化の一途をたどり、平成12年度には単年度収支ですべての主催者が赤字となっている。施設改善や基金の積み立て等の運営努力の差や地理的条件、主催者である地方自治体の財政事情によって度合いの違いこそあれ、運営悪化は深刻である。全国的に公営競技の収支が悪化する中、県が関係する船橋競馬、松戸競輪、船橋オートレース事業について、今後の在り方をどのように考えているのか伺いたい。



信用保証協会

 県の信用保証制度は担保や信用力に乏しい中小企業が設備投資等の資金調達をしやすくするため信用保証協会が債務を保証するもので、借入金が返済不能になった場合、債務を信用保証協会が肩がわりする。近年、この代位弁済が大幅に増えてきている。8月10日の日本経済新聞に調査会社の部長の弁として、「比較的に借りやすかった特別保証が平成12年12月末で終了し、中小の資金繰りは厳しさを増す一方、県内では地価の下落等逆風が強く、平成13年度の代位弁済が平成12年度を上回ることは間違いない」と厳しい見方をしており、平成13年度の代位弁済がかなり増えることが予想されている。
そこで、次の点について伺いたい。

@代位弁済の全国平均を超える急増化傾向は何を意味しているのか。また、今後の見通しはどうか。

A代位弁済したもののうち、県融資制度と市町村融資制度にかかわるものについては、県の中小企業融資損失てん補制度によって中小企業総合事業団と市町村及び保証協会の負 担分を除く10%から20%を県が損失補てんをすることとなっている。県の中小企業 融資損失てん補金は、どの程度であれば県民の許容する範囲と考えているのか。

B県融資制度のための預託額は、当初予算においては平成12年度で1,030億3,800万円あり13年度6月補正後では1,220億4,500万円と1,000億円を超える預託が行われているが、県が信用保証協会に全額を貸し付け、協会が預託先、預託額を県の指導の下に行っているとのことである。
そこで、ペイオフを迎えるに当たって、損失金が出た場合、信用保証協会の責任、また県の対応はどうか。


答弁

千葉都市モノレール

堂本知事

 @21世紀の千葉づくり重点プロジェクト総点検事業の対象については、今後の千葉県づくりに向けた緊急性や重要度を勘案して選定していくこととしている。モノレール事業の在り方については、現在千葉市と協議中であることから、本事業の対象とするかどうかは、その推移を踏まえて検討していきたい。モノレール事業については、市長選後、新しく選ばれた知事と市長とで事業の在り方について話し合いたいと私の方から連絡をとり会った。話し合いをなぜしないのかとの質問だが、私から連絡をして、十分に相談をしようとしたわけである。そこで話題になったことは、

・千葉都市モノレール株式会社の経営状況は、減価償却費が多額に上ることや建設費の償還等による累積赤字が163億円に上り、将来的にも黒字になる見込みが少ない、赤字続きであること

・全国的に公共事業の見直しが行われており、専門家を入れて検討し、客観的な見解を得るべきであること

・モノレール等の都市内公共交通機関の整備事業は他の政令都市では市単独で行つていること

・行政の継続性を考慮し、数年間で運営主体、そして施工主体を移行したいということなどである。これからも、県議会及び県民の意見を十分に聞きながら、千葉市と引き続き協議をし、結論を出したいと考えている

A市長選が終わった後に、新しく選ばれた知事と市長とでモノレール事業について話し合いたいと言ったのであり、結論ありきということではもともと話し合いにならない。したがって、今後とも、十分に語し合っていく必要性があると思う。

B協定を反故にするとかしないとかではなく、市長とモノレール事業の今後の進め方について話し合ってきたところで、これは合意を得たいと思うから、新しく選ばれた知事と市長として、モノレール事業の今後の在り方について話し合ったということである。なお、市町村とのほかの約束事については引き続き尊重する考えでいる。

東城都市部長

 @延伸事業を含めた千葉都市モノレールの在り方については、県議会を初め県民の合意を得て、さらには千葉市とも十分に協議の上、結論を出すこととしている。予算のうち延仲事業にかかわるものについては、今後この結論が出ない場合、その取り扱いについては国及び市と協議していきたい。また、今後千葉市と十分に協議していきたい。

地下水汚染対策

堂本知事

 @調査報告は平成11年2月に環境基本法に基づいて硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が地下水の環境基準項目に追加されたことから、市町村のデータを収集するなどにより、その実態を把握するために行ったものである。指摘の高濃度検出井戸は、佐原市の平成元年調査の結果である。その後の調査によると、民家のし尿が原因とされており、この井戸は既に堀り替えられ、使われていない。また、北総一帯での汚染について、その汚染原因は過剰施肥、家畜の排せつ物の不適切な処理、生活排水等が考えられるが、今後は市町村、事業者団体、県民等の協力を得て、計画的な対策に取り組んでいく必要がある。

飯田環境生活部長


A県では、硝酸性及び亜硝酸性窒素による汚染の実態を把握するため、平成11年度から地下水の水質測定計画に測定項目として盛り込み、全県を2キロメッシュに区分して順次調査を行っているが、県下全域の調査が早期に終了できるように進めていきたい。また、この地下水汚染が面的な広がりのある汚染源を持つことから、汚染実態の解明には帯水層構造、地下水の涵養機構や地下水の流動に関する調査等が必要と考えている。今後は、これまでの地下水汚染除去対策の経験を生かして、硝酸性窒素等についても、きめ細かな調査及びその汚染原因究明を進めていきたい。

B平成12年度の汚染負荷削減対策調査は、地下水における硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の汚染負荷削減対策を講ずるため、その基礎資料を得ることを目的として実施したものであり、具体的な削減対策を現在提示するまでには至っていない。今後、汚染範囲確認調査、汚染機構解明調査等を実施するとともに、県関係部局と協力して具体的な方策について至急検討していきたい。

大槻副知事

 C平成13年7月に環境省から示されている水質汚染の対策マニュアルに基づき、地域の実情に応じた有効な対策を講じていくが、平成13年8月に各部局で構成する、地下水汚染対策連絡会の中に調査対策部会を設置し、原因の一つと考えられる農業分野に係る適正施肥や家畜排せつ物の適正処理等に関する具体的な取り組みに向けた検討を進めている。今後は、この検討結果を踏まえ、市町村、農業協同組合、事業者団体、有識者等と協議の上、計画的に有効な負荷削減対策を実施していく。なお、飲用井戸で水質基準の超過が判明した場合には、飲用井戸の所有者に対し、井戸の堀り替え、浄水器の設置等を指導してきており、今後とも、安全性の確保に努めていく考えである。

飯田環境生活部長


 D亜酸化窒素は、温室効果ガスの一つであり、化石燃料や廃棄物の燃焼等のほか、農用地での窒素系肥料の使用により発生するものと認識している。県では平成12年12月に千葉県地球温暖化防止計画を策定し、農用地への過剰施肥の抑制等、環境にやさしい農業の推進、燃料や燃焼方法の改善、燃料空気量の適正化等、燃焼管理の徹底により、その排出抑制を図ることとしている。

布施農林水産部長


 農業総合研究センターでは平成4年度から6年度まで、農地から発生する温室効果ガスの動態を調査したところ、肥料として農地に使用された全窒素量のうち亜酸化窒素に変化する量は最大で0.12%という結果を得た。県としては窒素施肥量を削減することが亜酸化窒素の発生を少なくするという観点から、肥料を畑全体に入れないで作物の根の周りだけに入れる方法や、施肥量の削減技術の開発を行い、施肥量全体の量を減らす指導を行っている。

公営競技

中野総務部長

 船橋競馬等の公営競技は戦災復興時からこれまで、その収益金を通じて地方財政の健全化や関連産業の振興に大きく寄与してきた。しかし、レジャーの多様化に加え長引く景気の低迷等により、近年は売り上げが大幅に減少し、厳しい経営を余儀なくされている。このため、関係市と協議の上、他の施行者との場外発売の受委託や、電話投票の拡大等により売り上げ増加を図る一方、委託業務の見直しや従事員賃金の適正化等により開催経費を削減し、収益の確保に努めている。また、全国的に公営競技の収支が悪化していることから、現在国において収支改善策について具体的な議論が行われている。今後、県としては、国の動向を注視しながら、関係市とともに一層の経営改善に取り組み、公営競技本来の目的が達成できるよう努力していきたい。

信用保証協会

石田商工労働部長

@代位弁済の増加率が急増していることについては、景気低迷の長期化に伴う経営の悪化に加え、国の制度である金融安定化特別保証制度による借入金の返済が本格化したこと等、様々な要因によるものと思われる。さらに、本県の場合、地価の大幅な下落による影響で担保価値が低下したことも一因と考える。また、今後の見通しは、中小企業をめぐる厳しい経営環境が続く中、しばらくの間は同様の傾向が続くと思われる。

A現在、信用保証協会の代位弁済の増加に伴って県の損失てん補金も増加の傾向にある。
この損失てん補金のどの程度までが県民の理解の範囲かについては一概には言えないが、県としてはこの制度は中小企業対策として必要なものと考えている。なお、信用保証協会においては、代位弁済に伴う求償債権の回収の都度、県へ損失てん補金の返済を行っている。県としても、信用保証協会が今後とも、公的な使命を十分果たすとともに、適切な債権管理を行うように指導していきたい。

B県の制度融資は、その原資を信用保証協会を経由して金融機関に預託して実施しているが、この方法では平成14年4月のペイオフ解禁後には信用保証協会及び県にリスク負担が生じることとなる。このため、現在県では制度融資に係る預託金のペイオフ対策として、

・預託金と同額を金融機関から借り入れて、ペイオフの際に互いの債権を相殺する方法

・預託方式を利子補給方式に変更する方法

等を検討するとともに、他県の対応状況も参考にしながら、ペイオフに伴うリスク負担をできるだけ少なくする方法を考えたいと思っている。


再質問
田中信行議員

@千葉都市モノレールについて、今までの新聞報道では数社が「県は予算化に難色、市は県の協定違反だ」と書き、知事は特に抗議もせず、知事が述べたようなニュアンスの話し合いではなかったように思われるがどうか伺いたい。

A多摩都市モノレールより千葉の方が営業収支がいいが、多摩都市モノレールと比較をして、どう考えているのか伺いたい。

B東葉高速鉄道等、県の関係する機関すべてを網羅し、すべての赤字も比較して検討すべきであるが、その検討をしたのかどうか伺いたい。


再答弁

堂本知事

@市と県とのことで、だれも入れないで一対一で話をしたのである。何の相談もなく記者会見をしたのは千葉市である。こちらも会見することもできたかもしれないが、泥仕合みたいなこととなる。余りにも大人げないことであるから、そのようなことは好まないのでやらなかった。

A東京との比較で言えば、政令指定都市である東京は自分のところでやっている。だとすれば、千葉市は政令指定都市であるから、当然、千葉市でということになる理屈である。
そうではなく、県議会でも市議会でも十分にこれは議論をし、そして千葉県内全部の中で本当にそれがバランスがとれたことなのかどうかを、県議会の同意を得た上で私は先に行きたい。県議会で決めることである。十分に県議会で審議してもらいたい。

B県内の他の鉄道との比較で、例えば成田新高速鉄道の問題があるし、常磐新線の問題がある。そういった問題と十分に検討して、そして限られた財源の中で配分していかなければならない問題だと思っている。


>>一般質問の詳細はこちら