2020年6月定例県議会 代表質問 全文



  
 千葉民主の会の田中信行であります。会派を代表して質問を致します。

 まず初めに財政運営についてです。

 今月5日の報道によれば、個人消費の動向を示す総務省の家計調査によると、今年4月に、一人暮らしを除く世帯が消費に使った金額は、前の年の同じ月を11.1%下回り、さらに新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、その減少幅は2001年以降最も大きくなり、記録的な落ち込みとなったとしています。

 さらに、政府は「新型コロナウイルスにより個人消費を含め、経済に深刻な影響がでている」との発表もされ、緊急事態宣言が解除されましたが、新型コロナウイルスの猛威と経済へのダメージは、世界中を席巻しつつ、止まるところを知りません。本県に於いても、4月30日の臨時議会では、130億円の予算措置と対応政策を議決いたしましたが、十分とは言えず、今議会でも対応予算として、162億2800万円に上る予算が議案として提案されています。この予算の財源はその大部分を国からの交付金とのことです。大中小零細の法人の経営悪化はリーマンショック状況より深刻であると言われ、経営の根幹を揺るがすものであり、長期に渡れば、戦後未曽有の経済破局を招きかねないとの見解もあります。さらに県民の生活に直接にかかわる雇用そのものや、個人収入も大きく減少が予想され、これらにかかわる県の政策が緊急かつ不可欠であり、果敢な執行が望まれます。着実な対応には、国からの交付金等も重要ではありますが、県本来の自主財源の確保が必須であり、今期さらには来期にわたる収入見通しと財政運営の見直しをも含めた対応が期待されています。
 さきの答弁でも財政運営の見通しがなかなかつかない、厳しい状況が予想される旨の見解が示されました。
 私共は、財源確保の観点から、県の主要税目である前年度実績で課税される個人県民税、消費税の県への配分、法人事業税の動向が心配されます。
 現時点で結構ですが、県税の収入動向をどのように想定しているのか改めて見解を伺います。

 さらに、昨年の12月議会のわが会派の代表質問でも質した特別法人事業税の導入の影響についてです。
 ご承知の通り、前税制度の地方法人特別税と同様に「地方法人課税における新たな偏在是正措置」を目的として県の法人事業費の3割を国に納め、譲与税として再分配されるとし、制度の恒久化や人口を譲与基準とすることも加わり、改正されたものです。私共はこの新制度が算定基準等の変更で、国に納付する額と国から譲与を受ける額が減収する懸念を質したところ「減収される東京・愛知・大阪の3団体の法人2税の税収規模は本県と比べ著しく大きいことから現時点では本県が減収されることは、想定されない。」旨の見解でした。しかしながら、県の資料でも明らかですが、従前の「地方法人特別税」においても、平成30年度に東京・愛知・大阪以外で本県より国への納付金額が少ない静岡・三重・山梨・福井・滋賀県では3億円から40億円国から譲与で受ける金額が減収している実態がありました。このコロナ不況がどのような広がりを見せるかわかりませんが、東京・愛知・大阪を含めた道府県の法人事業税の収税環境が大きく変わりかねない中、今一度、この新税制制度で本県が減収となる懸念はないのか見解を伺います。

 さらに、地方税は、本来当該地方公共団体の自主財源であるが、国が、地方法人課税の一部を国税化し譲与税で再分配する仕組みについて、県はどのように考えているのか。見解を伺う。

 次に、先行きの見えない厳しい財政運営が始まる中、令和元年度繰越事業が示されました。3月31日現在の繰越明許費で1031億円、事故繰越で73億9000万円、総額1100億円を越える繰越事業であります。ちなみに30年度は繰越明許費で480億円、29年度は375億円でした。繰越明許費だけでも一挙に2倍以上にも膨らんでいます。2月議会時では、このうち未契約事業が80%を超え、投資的経費に占める割合は、全庁で62%を越えていました。言い換えれば、社会資本の整備等に係わる予算の6割以上も完了出来ず、繰越明許費のうち契約さえ出来ない事業が8割もあり、翌年度に先送りした。と言えます。「予算主義」に戻るべきであります。以下<、伺います。

1. 繰越事業について、自然災害があったとは言え、繰越明許費が2倍以上に膨らむなどの状況をどのように考えるのか見解を伺います。

2. 令和2年度の投資的経費のおおよそ1740億円と今回の繰越事業費総額おおよそ1105億円の契約・起債・工事執行・管理を現状人員・技術で執行できるのか、公共事業進行管理調整会議はどのような役割を果たすのか、また次年度にドミノ的に繰越を繰り返すのか見通しと認識を伺う。

  次に県有財産についてです。

 5月1日付けの県の「財政事情」に、平成31年3月31日現在の県有財産の状況が公表され、「県有財産を常に良好な状態で管理するとともに、その所有目的に応じて効率的な運用に努める」としています。財政の逼迫は容易に予想されます。今回は、県有財産のうち債務・基金については、機会があるごとに質して参りましたので、その他県有財産の状況の確認と所有目的について伺う。

1. 総務省通知で「未利用財産の売却促進や資産の有効活用等を内容とする資産・債務改革の方向性と具体的施策を策定すること」と要請されてからの本県に於ける改革状況はどうか。

2. 保全マネジメントシステム(BIMMS)は、地方公共団体が保有する建築物管理情報と営繕情報の一元管理、共同利用などの情報の共有化を目的としているが、本県はどのように活用してきているのか。

3. 県有財産の内、登録期限切れや無登録の無体財産の取扱いについてどのように対応しているのか。

4. 多くの団体への出資金が見られるが、その目的と資産価値はどのよう把握をしているのか。

5. 多額の有価証券を保有しているが、その目的と内訳はどうか。

 次に新型コロナウイルス感染症にかかわる医療提供体制について伺います。

 政府の緊急事態宣言解除により、通常の社会経済活動の回復に向けて取組みが進められています。そのような中、第2波に向けた備え、特に県民の命と健康を守る医療提供体制の整備は喫緊の課題です。この間に直面した課題、具体的には保健所の体制強化、PCR検査体制、受入病床や宿泊療養施設の確保、感染ピーク時の衛生資材の確保等々について、早急に取り組まなければなりません。
  5月29日に出された国の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の状況分析・提言では、「次なる波に備え、必要となる医療提供体制を重症度別に確保しておくべきである」としています。具体的対応策として、〇重点医療機関等の設置及び拡充 ○感染が小康状態における病床確保と感染拡大時に向けた計画及び備え ○疑い患者を受け入れる病院の確保 ○重症者増加時の三次医療圏内の重症者向け病床確保計画の立案 ○大規模クラスターが発生した場合に広域搬送を可能とする体制整備があげられています。そこで、お伺いします。

(1)新型コロナウイルス感染症受入れ医療機関における役割分担をどのように進めていくのか。また、重点医療機関をどのように設定するのか。

 一方、新型コロナウイルス感染症による病院経営の悪化も厳しさを増しています。5月18日、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会の3団体が公表した「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況緊急調査」(速報)によると、コロナ患者を受け入れた病院では、今年4月の医業利益率はマイナス11.8%、病棟を閉鎖せざるを得なかった病院では、同じくマイナス16%に落ち込んだことが明らかになりました。これらの病院への緊急的な助成がなければ、新型コロナウイルス感染症への適切な対応が不可能となり、地域での医療崩壊が強く危惧されるとして、政府に強力な支援を求めています。また、日本医師会も医療従事者への危険手当を含めて政府に要請しているところです。そこで、お伺いします。


(2)今後の病床確保に向けて、県がさらなる財政支援や医療資材の優先供給等を行うべきと考えるが、今後の対応はどうか。
  
 感染拡大防止と社会経済活動をバランスよく両立させながらウイルスを抑え込むには、無症状感染者を積極的に発見する検査体制と徹底した患者の隔離が必要といわれています。国はPCR検査体制を一日10万件に増やす方針であり、東京都では一日最大3,100件を1万件にまで拡充する目標を示しています。一方、千葉県のPCR検査体制は衛生研究所、7保健所、政令中核市、医療機関等を合わせて、現在一日当たり最大672件ですが、東京都のように拡充の数値目標を立てていません。
 また、さらなる検査体制の確立に向けて、既存の帰国者・接触者外来等の医療機関に加え、「地域外来・検査センター」が地域の医師会の協力により、運営されています。本県では政令中核3市に加え、感染者数が多かった東葛・印旛地域等の6カ所に設置されていますが、県内各地での開設が今後も必要と考えます。そこで、お伺いします。


(3)感染拡大の「第2波」に向けて、PCR検査数の目標を立てて拡充するとともに、各地域における「地域外来・検査センター」の開設を早急に進める必要があるが、どのように取組んでいくのか。

 緊急事態宣言解除後の感染再拡大が懸念される中、都道府県知事においては新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、主導的な役割が求められています。「地域のことは地域で決める」まさに、政治によるリーダーシップ、スピードと実行力が問われています。そして、その判断のベースとなる情報や指標の妥当性や透明性が必要です。
  特に県が設置した「新型コロナウイルス感染症対策連絡会議専門部会」は、今後の医療提供体制を検討するうえで非常に重要な役割を果たしています。しかし、その委員構成や会議開催の状況等については、これまでまったく公表されていません。県民とのリスクコミュケーションの観点からも、積極的に情報開示すべきです。そこで、お伺いします。

(4)新型コロナウイルス感染症対策連絡会議専門部会にかかわる資料や議論の経過について、県民に公表すべきだがどうか。

 今回のコロナ対応を踏まえ、特に遅れている保健・医療分野におけるICT活用の導入は必要不可欠です。これまで明らかになった課題として、感染者情報を一元的に管理・共有できていない、さらに病床の稼働状況や人工呼吸器・防護服等の確保状況を電話で確認する以外情報を得る方法がない等々、関係機関の情報共有や連携のためのシステム作りに向けて、早急な対応が求められています。
我が会派では、大阪府が先行的に活用しているシステムを参考にするなど本県での導入についても働きかけてきました。そこで、お伺いします。

(5)ICT活用による患者及び医療機関等の情報の共有化、業務の効率化が必要と考えるがどうか。

 次に、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済・雇用対策について伺います。

 新型コロナウイルス感染症により、社会全体が甚大な影響を受けており、経済活動の停滞・抑制を通じて雇用・就業にも大きな影響を及ぼしています。

 IMFによると、2020年の世界のGDP成長率はマイナス3%と予想しており、リーマンショックをはるかにしのぎ、大恐慌に匹敵する経済ショックになると見込んでいます。

 また、信用調査会社の帝国データバンクによると、4月の国内倒産件数は758件に達し、うち183件が旅館・宿泊施設などの観光関連や飲食関連といったサービス業となっています。今年の倒産件数は2013年以来の1万件を超えると予想され、7年ぶりの高水準に達する見通しで、新型コロナウイルスの感染拡大が減退する経済を一段と圧迫する可能性を指摘しています。

 この様な状況により国内の雇用にも影響が鮮明に現れてきており、緊急事態宣言で経済活動が停止した4月の有効求人倍率は1.32倍で、4ヶ月連続で下がり、4月の完全失業率は2.6%で前月比0.1%上昇しています。千葉県の有効求人倍率も1.10倍と前月比マイナス0.06ポイントとなっています。
 現在も解雇や雇い止めが止まらず、全国で5月だけで約1万3千人も増えています。

 さらに、倒産扱いにならない廃業を選択する事業者も多く、事業継続をあきらめる「隠れ倒産」の存在も指摘されており、今後の経済・雇用への更なる悪影響は避けられない状況にあります。

 日本政府は、感染拡大を防止し早期に収束させるとともに、雇用の維持、事業の継続等のために緊急経済対策を策定しました。その取り組みの方向性ですが、第一は「緊急支援フェーズ」であり、事態の早期収束に取り組むとともに、その後の力強い回復の基盤を築くためにも、雇用と事業と生活を守り抜く支援策を示しました。そして第二は「V字回復フェーズ」であり、収束後の反転攻勢に向けた需要喚起と社会変革の推進を図ることとしています。

 千葉県としても、緊張感を持ってしっかりと千葉県経済と県民生活を守っていかなくてはなりません。また、今後どの様な状況を迎えるのか想定する事は難しい現状にありますが、このピンチを次のチャンスにつなげていく為にも、「V字回復フェーズ」に対して幅広い角度から対応方針について検討を進める必要があります。特にコロナ感染症の後の社会変化による新たな産業構造への変化を推定し、県内企業の進むべき方向性を明確に示し、県内企業の反転攻勢に向けての支援策を示していくべきです。ここで伺います。

(1)コロナ感染症に対する事業者からの経営に関する相談の現状はどうか。また、事業者がかかえる様々な課題に対し、県はどのように対応していくのか。

(2)国の緊急経済対策で示された第2フェーズにおける経済対策について、どのように考えるのか。また、県は、第2フェーズにおいてはどのように対応するのか。

 昨年発生した、台風15号・19号、そして10月25日の暴風雨により膨大な数の建物の損壊被害が発生しています。特に南房総地域の観光施設の被害が多かったが、改修を終え、ようやく営業を再開した施設が、今度は新型コロナ感染症の影響により観光需要が縮小し、二重苦・三重苦という厳しい状況に置かれています。県として、その様な事業者の現状を把握するとともに、しっかりと支援をしていかなくてはなりません。ここで伺います。

(3)前年の台風や暴風雨により甚大な被害を受けた県内観光産業に対し、需要回復のためにどのような事業を行ったのか。また、その後の観光客の入込状況はどうか。

 次に、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が労働者に対して一時的に休業等を行い雇用の維持を図ったときに助成する雇用調整助成金等の申請に関する対応についてです。
 この制度の手続きの煩雑さや事業主の理解不足などから、制度の活用が中々進んでいません。ここで伺います。

(4)雇用調整助成金にかかる相談窓口の対応状況や課題はどうか。また、本県における雇用調整助成金及び緊急雇用安定助成金の申請状況はどうか。
(5)制度の周知徹底について、県はどのように取り組んできたのか。

(6)申請手続きをスムーズに進めるためには、社労士との連携や支援が必要と考えるが、助成申請を行う企業に対して県はどのような支援を行っているのか。

 次に、新型コロナウイルス感染症に係る農林水産業への影響について伺います。

 昨年秋に発生した台風や集中豪雨により、農業用ハウスの倒壊など本県農業は甚大な被害を受けました。被災した農家が、その復旧・復興に向け歩み始めた矢先に、今回の新型コロナウイルスの感染拡大に伴う長期に渡る外出自粛や休業が追い打ちをかける形になりました。 農家は、収入の減少や経営の継続に関する不安などを訴えており、支援を求める声が聞こえております。 このような中、国や県では、農家の経営安定を図るため、収入減少への補填や経営継続に向けた補助など幅広い支援策を打ち出しております。しかし、多様な支援策があっても、その存在が知られていなかったり、理解されていないなど有効に活用されることがなければ、その効果を十分に発揮することができません。
 本県では、経営形態で見ると家族経営が約9割、耕地面積が2ha以下の農家が約7割を占めており、新型コロナウイルス感染拡大による影響を乗り越えていくためには、これらの農家にも、幅広い支援が届くことが重要であると考えます。そこで伺います。

 多くを占める小規模農家も支援策を活用できるよう、どのように 周知していくのか。

 次に、県警の新型コロナウイルス感染症への対応について伺います。

 交番勤務、取り調べ、職務質問、検死など、職務の遂行上、人と接することが求められる県警職員は感染のリスクが高い職務であると考えます。
 今般の感染症拡大のなかで、例えば高知県警では警察官が感染し、警察署や管内駐在所への立ち入りが禁止されるという事例が発生しました。
 結果として、本県ではそのような事態にはなりませんでしたが、第2波、第3波が想定される中、感染拡大があっても広く治安を維持し、県民の生命、安心安全を守り抜くという県警の役割を果たし続けるための組織運営が求められます。
 感染症拡大時の業務継続については、国家公安委員会・警察庁が、平成25年10月、警察における〈新型インフルエンザ等対策行動計画〉を策定しております。それに伴い、千葉県警版の行動計画も既に作られており、この計画による組織運営がなされてきたものと考えます。そこで伺います。

(1)新型コロナウイルスの感染拡大防止に対応するため、県警は行動計画に基づきどのような体制を取ってきたのか。

 また、県警本部や警察署、交番等では3密は避けきれないでしょうし、現場では業務によってタイベックススーツの使用など、本格的な感染症予防が必要だったとも伺っています。県警職員と県民、県警職員同士など、体系的な感染症予防があって初めて業務を遂行できると考えます。そして、何よりも県警職員が不安を抱かずに働ける環境を、構築していただきたい。そこで伺います。

(2)県警職員の感染症予防について、どのような取組がなされているのか。

 次に避難所における新型コロナウイルス感染症への対応についてですが、国は4月7日に「避難所における新型コロナウイルス感染症への更なる対応について」という通知を発し、県も県内市町村に、国の避難所における感染症対策に係る指針を伝えました。

 また県は、「災害時における避難所運営の手引き〜新型コロナウイルス感染症への対応編〜」を作成し、それを6月2日に、あらためて県内市町村に示しています。
 そして市町村は、「可能な限り多くの避難所を確保」「避難所でのスペースの確保」「物資・資材の確保」「避難者の健康管理体制の構築」「発熱や咳等の症状がある者及び濃厚接触者のための専用スペースの確保」「自宅療養を行なっている新型コロナウイルス感染症の軽症者等への対応」に、この県が新たに作成した手引きを参考にして、新型コロナウイルス感染症に対応するマニュアルを作成するものとされています。
 そこで質問ですが、市町村が避難所における新型コロナウイルス感染症に対応をするにあたり、県はどのような取り組みをするのか伺います。

 さらに手引きでは「可能な限り多くの避難所の確保」や「避難所でのスペースの確保」のために、テントの活用も挙げていますが、テントの設営は基本的に避難所の建物内に限られています。熊本地震の際に益城町の陸上競技場に避難所としてのテント村が設営され、避難者のストレス軽減につながったといわれていますので、そのようなテントの活用方法、避難所のあり方があっても良いのではないでしょうか。県の見解を伺います。

 また県の手引きでは、避難所において段ボールベッド、パーティションを使用するのが望ましいとしており、県によれば段ボールベッド、パーティションに使用する段ボールは、今年の3月に県と東日本段ボール工業組合とで取り交わされた「災害時における段ボール製品の調達に関する協定」により調達できるとのことです。
 しかしながら段ボールは湿気に弱く、長期にわたる保管、使用が難しいものでもあり、湿気のために、新たなものへと取り替える必要が生じ、その分大量の段ボールが必要になる可能性もあります。
 そこで質問です、手引きにおいて市町村が「事前に準備しておくことが適当」とされている段ボール製品について、県はどのように市町村を支援していくのか伺います。
  
 また感染症対策ではありませんが、県内54市町村のうち32市町村で、未だ避難行動要支援者の避難に係る個別計画が作成されていません。そして県は今後、これらの市町村に対して地域防災力向上総合支援補助金の活用による個別計画の作成を促すと伺っています。
 そこで質問ですが、県内全市町村の避難行動要支援者の避難に係る個別計画能力の作成完成目標をいつごろと設定しているのか伺います。

 次に避難時における防犯対策ですが、東日本大震災や熊本地震の被災地では、女性や子どもが性犯罪やトラブル等、犯罪被害を受けるケースがあったとのことです。そのようなことから静岡県では災害時の避難所で女性や子どもが犯罪に遭わないための注意点をまとめた冊子「防災防犯女子マニュアル」を作成しました。本県においても昨年の一連の災害の際に、県警が防犯を呼びかけるチラシを配布しましたが、特に女性や子どもが避難時に性犯罪等の被害を受けないよう、本県としても、このようなマニュアルを作成をする必要があると考えますが見解を伺います。

 次に休校期間中のICTによる学習について伺います。


 政府からの2月27日の一斉臨時休業要請及び4月7日の緊急事態宣言を受け、教育現場も大きな決断をすることとなりました。
 子どもたちの命を守ることを最優先に考えた県教育委員会、そして各市町村の教育委員会の判断によって、学校も休校措置をとることとなり、卒業式、終業式、始業式の縮小、そして入学式も延期という、子どもたちにとっても非常につらい状況が続きました。
 休校期間中は、先生方も、在宅の子どもたちにどのようにして学習に取り組んでもらえばいいのか、非常に悩まれたことと思います。
 そのような状況のもと、さきの代表質問でもありましたように、千葉県ではインターネットを活用した、教科書に沿った授業動画の配信、それを補完する内容の授業を千葉テレビで放送することとなりました。緊急かつ手探りではありましたが、ICTによる学びの手段が増えたことは、子どもたちにとってプラスとなる進展であったと評価できます。今後、自然災害や感染症など、いつまた緊急事態がおきるかわからない状況で、在宅で学べる環境整備を早急に進めていく必要があります。そこで、伺います。

(1)休校期間中にテレビやインターネットを活用した自宅での学習支援の取り組みが行われたが、効果をどのように評価しているか。また、今後の課題について伺います。

(2)市町村立小中学校のICT教育推進に向けた環境整備はどのように取り組んでいくのか伺います。

 次に学校の再開について伺います。

 県立学校、および公立の小中学校においては、慣らし登校日を経て、6月から徐々に登校が再開されています。4月からおよそ2ヶ月間もの長期に渡る在宅学習でしたが、その間もインターネット動画やプリントを活用し教科書に沿った学習が行われました。学習として進んではいても、対面授業で無かったぶん、子どもたちはどれほど内容理解ができているのか、教員も不安を抱えての授業再開なのではないでしょうか。そこで伺います。

(1)休校期間中に課題として出され、学習した内容については、学校再開後にどのような扱いをするのか。

(2)休校期間の家庭学習でカバーしきれていない学習内容や、学校が通常運営されていた場合に行うはずだった授業内容、学習活動は再開後、年度内に指導ができるのか。

県内の学校は、緊急事態宣言の解除にあわせて、分散登校などの対応をしながらついに授業をスタートしました。
 しかし、せっかく学校に行っても、友達と遊べない、会話もできない、向かい合って食事をすることもできません。保護者の皆さんからも、子どもたちのストレス、異変に気づく声が聞こえ始めています。
 受験生は勉強に対する焦りもあるでしょう。そして密を避けるために子どもたちの間隔を空ければ、その分、教師の目が行き届かなくなります。先生方は、子どもたちの健康管理や衛生管理も求められます。学校生活になじむことができない児童生徒へのケア、そして教員の負担が増えることは目に見えています、そこで伺います。

(3)児童生徒の心のケアに携わるスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー及び教員を後方支援するスクール・サポート・スタッフの増員等についてどのように考えているのか。

 万が一、学校で新型コロナウイルスの感染者が出ると、あっという間にクラスター化することが懸念されます。実際に、北九州市ではその恐れていた、生徒児童への感染が起きてしまいました。子どもたちの症状は軽くとも、そこから家族、教員など、大人へ感染してしまう可能性は十分にあります。そういった最悪の事態を避けるため、そしてもちろん子どもたちの命を守るためにも、県内の学校現場では危機感を持って日々、児童生徒を迎え入れています。しかし、このような緊急事態は初めてであり、教員の皆さんはその対応や環境整備に不安を抱えています。そこで4点目として伺います。

 学校の再開にあたり、新型コロナウイルス感染症の対策として、県教育委員会は、学校の体制整備をどのように行い、どう指導しているのか。また、県立学校における教職員および児童生徒のマスクや消毒液などの衛生用品の充足状況はどうか。

 次に教員採用選考について伺います。

 文部科学省の調査によると、2019年度採用の教員選考では、全国の公立小学校の競争率が過去最低の2.8倍であり、受験者は前年度から約3500人減の約4万8千人に落ち込んでいます。ここ最近は、教員の定年退職者が多く、採用者数が増えていることに加え、長時間労働や学校内での人間関係、大変な保護者対応から、教員は「ブラック職場」というイメージが、少なからずあることも影響していると思われます。
 昨年度の千葉県の教員採用選考における志願倍率は3.6倍でありましたが、先日公表された、今年度実施する千葉県の教員採用選考の志願倍率は3.2倍と、更に倍率が下がっています。新型コロナウイルス感染症の影響があったのかどうかは定かではありませんが、教員の質の確保のためには、より多くの方に、教員を目指し採用選考を受けていただきたいと考えます。そこで伺います。

(1)昨年の採用選考結果を受け、より多くの方に採用選考を受けてもらい、質の高い千葉の教員を確保するために、本年の募集ではどのような取り組みを行っているのか。

 そして本年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、大勢の人が集まり、活動を室内で行うことが非常に難しい状況となっています。そのような状況下で、夏に予定されている教員採用選考は、新型コロナウイルス感染症により、どういった影響を受け、どのように対応をしていくのか伺います。

 最後に児童虐待防止について伺います。

 千葉県における児童虐待相談対応件数は、昨年度の速報値で8,884件と過去8年連続の増加となっています。また、昨年中、県警が児童虐待の疑いがあるとして児童相談所に通告した数についても、延べ4,676人と過去最多を記録しました。このうち子どもがいる前で親が暴力や暴言を発する面前DVを含む「心理的虐待」が3,115人と最も多くなっています。
 特に今年は年明けから新型コロナウイルスの感染が拡大し、外出自粛や学校休校により、家庭内のDV、児童虐待のリスクが高まっています。閉ざされた家庭という空間において、経済的困窮やストレスから生じる暴力が外から見えない形で行われており、民間の支援団体にも相談が相次いでいるとのことです。そこで、お伺いします。

(1)今年3月から5月末において発生した児童虐待に関する事件の検挙数及び同期間中の児童相談所への通告人数は前年同期と比較してどうか。

特に学校休業期間において、要保護児童や要支援児童と呼ばれる支援の必要な子どもの安否確認は必要不可欠です。千葉県の調べでは、そのような子どもたちが5月1日現在、千葉市を除く県内50市町村で8425人もいることが分かっています。そこでお伺いします。

(2)学校休業時における要支援児童の見守り体制について、児童相談所と学校、県警との連携はどのように行われているのか。

 また、千葉県は昨年1月に野田市で起こった小学4年女児の痛ましい虐待暴行死事件を踏まえ、児童虐待防止に本腰で取組む決意を表明しました。これまで関連計画や対応マニュアルを改定し、児童相談所と市町村、学校現場や警察との連携強化を図るとしています。特に警察との情報共有のあり方については、その効果を見極めながら進めていく必要があります。そこで、お伺いします。

(3)虐待事案にかかわる県警との全件共有の検討をどのように進めているのか。また、先行自治体への調査結果からどのようなメリット・デメリットが見えてきたのか。

 今年度当初予算では、児童虐待防止関連事業に総額約12億5千万円と大幅に増額されました。特に児童相談所の機能強化に5億1千万円と前年度の4.8倍、児童相談所の専門職増員、一時保護所の増設、ICTを活用した業務改善、児童相談所運営監査事業などが盛り込まれています。
 また、児童相談所における職員の負担増や一時保護所の過密化を抜本的に解消するため、新たな児童相談所の開設については、コロナ禍にあっても遅滞なく進めていかなければなりません。6月4日には県の社会福祉審議会からの答申があり、児童相談所を2か所増設する新たな管轄区域が示されたところです。そこで、3点お伺いします。

(4)児童福祉司等の増員や一時保護所増設の進捗状況はどうか。

(5)児童相談所2か所増設に向けて、今後具体的にどのように進めていくのか。

(6)ICTを活用した業務改善の具体的な内容と運用開始時期はどのようになっているのか。

以上で一回目の質問を終わります。


<2回目(再質問及び要望)>
それでは再質問と要望を述べさせていただきます。

※財政運営について・県有財産について
〇 繰越事業費について要望

昨年度の代表的な災害復旧関係支援事業の農林水産部の260億円の内、繰越額は250億円、その他部局の災害復旧関係事業費の繰越分を100億円と見積もっても災害復旧繰越金の総額は350億円程度です。昨年度の繰越総額1100億円から350億円を除すると750億円が昨年度の通常の事業繰越と解され、一昨年度の繰越480億円と比べても非常に多額な繰越金であると言えます。調整会議等においても繰越総額の減額・調整に努力されたい。
県有財産について

再質問

(1)団体への出資金について

85法人・おおよそ617億円の出資とのことです。かなり多くの出資がされている状況のようですが、周知のとおり出資した団体が解散し、清算されなければ、出資金は戻らず往々にして返還されないことが多々あると聞いています。金銭的な価値ではなく県有財産の運用として出資目的に合った運営がされているかが重要と考えます。検証はどのように行っているのか。

(2)有価証券の保有について

半年ごとに報告される「財政事情」は、その前書きにある通り、「県の財政状況を県民の皆さんに広く知っていただくため」年度の当初予算及び年度下期の歳入歳出を中心に状況を公表しているとしています。一般会計以外の高額有価証券、オリエンタルランド・京葉臨海鐵道・北総鉄道・新都市ライフホールデングスの30年度決算時評価、おおよそ、1724億円の有価証券保有に関して記載されておらず、県有財産の全容がわかりづらいが、県民への周知のための公表であるならば、何らかの形で公表すべきだが見解を伺う。
さらに、一般会計分は千葉県公有財産管理規則で購入価格か券面額、特別会計分は時価評価額と算定基準も違い、是正の必要があると思うがどうか。

次に新型コロナウイルス感染症にかかわる医療提供体制についてです。

 国の専門家会議は医療提供体制の逼迫を予防する観点から、緊急事態宣言とは別に都道府県ごとに「メディカル・アラート」を発出する条件などを検討すべきとしています。すでに大阪府では大坂モデルと呼ばれる独自の自粛要請・解除の基準に連動した病床確保方針が示され、確保病床数の一部を通常医療用に転用、可変的運用をするため、メディカル・アラートの考え方を示しています。千葉県の考え方を伺います。
  
 冬季のインフルエンザ感染期との重なりを考えると、コロナ感染が疑われる患者が受診する「帰国者・接触者外来」とは別に、発熱者の診療を一般外来患者と区別して行う「発熱外来」を地域に設置することも必要ではないかと思います。すでに新潟、兵庫、福島県や東京都杉並区等では自治体主導で開設しています。帰国者・接触者外来の負担軽減、病院内での2次感染、院内感染の防止にもつながると言われています。本県に於ける発熱外来の設置について、見解を伺います

 千葉県では本来入院すべき感染者が自宅待機を余儀なくされた事例がありました。入院調整が上手くいかなかった要因の一つとして、コロナ患者受入病院への人的負荷や財政的負担に対する財政支援が遅れたことがあげられます。
 国の第2次補正予算では医療従事者への慰労金も盛り込まれているようですが、千葉県としても、これまでの医療現場への支援の遅れをしっかりと取り戻さなければなりません。敬意と感謝を示したうえで、特に、医療従事者への直接的な手当については 県独自の上乗せ支給を含めた、更なる支援を強く要望します。

 次に経済・雇用対策について要望を申し上げます。

 県は県内企業を守るとともに、千葉県経済の将来を見据えた向かうべき方向性を明確に示し、現在のピンチをチャンスに変える経済対策を明確に示すよう要望します。
 雇用ですが、雇用調整助成金などの申請と給付が円滑に進むよう周知徹底をお願いします。また、全国の4月の完全失業率は2.6%で完全失業者は189万人としていますが、実はそこに雇用調整助成金の対象となっている休業者は含まれておらず、その休業者人数は対前年比で420万人増加し597万人となっています。さらに今後の経済規模の縮小や隠れ倒産の存在等を考慮すると、今後とんでもない数の失業者が発生する可能性も指摘されています。雇用対策については先を見越して前倒しで対応できるよう、千葉労働局との緊密な連携と雇用情勢の随時把握に努めるよう要望します。

 次に新型コロナウイルス感染症にかかる農林水産業への影響についてです。

 先ほど、答弁にありましたように、次期の作付けを支援する交付金など、さまざまな支援策があるとのことですので、小さな経営をされている農家一人一人がその支援を受けられるよう、しっかりと周知していただくよう要望いたします。

 次に県警の新型コロナウイルス感染症への対応についてです。

 県警の新型コロナへの対応について、現在もなお24時間体制の対策本部を継続していただいていることは頼もしく思います。今回の経験から行動計画を総合的に検証し、第2波、第3波に備え、健康福祉部を始め様々な機関との連携を強め、安全と治安を守る行動計画の展開を要望します。

 次に学校の再開についてです。

 現在、スマートフォンアプリ「LINE」を活用した中高生向けの悩み相談窓口が開設されています。直接言えない悩みも、メッセージでのやりとりなら気軽に相談でき、非常に良い取り組みであると評価しています。昨年の取り組みから、長期休暇の終わりと新学期の始まりに相談件数が増えると聞いていますが今回の休校期間および学校再開の時期におけるLINEによる中高生向け相談窓口の相談件数と、その内容について伺います。

 最後に児童虐待防止についてです。

 一時保護所に入所する児童数は常に定員オーバーです。昨年度の入所状況を見ると、特に管轄人口の多い中央児相では定員25名に対し、最大52名、市川児相では定員20名に対して最大59名、柏児相では定員25名に対し、55名の入所とパンク状態でした。
 新規に採用された児童福祉司等専門職の教育研修については、さらなる充実が求められるところですが、どのように行っていくのか伺います。

 船橋市と柏市でも独自に児童相談所を設置する方向性ですが、財政面や人材確保の課題があり、具体的な形が見えていません。まずは、県が先んじて新たな児童相談所2カ所の設置に向けてロードマップをつくり、着実に進めていただきたい。コロナ対策と同様、児童虐待防止対策も命にかかわる重要政策であることを改めて強調しておきたいと思います。
 今年度予算計上した関連事業を遅滞なく進められるよう鋭意取り組むよう強く要望します。

 以上で2回目の質問及び要望を終わります。



<3回目(要望)>
 それでは最後に要望させていただきます。

〇 県有財産のうち有価証券について意見

県有財産である有価証券に算定基準が違う現状で、直近のバランスシートに2284億円であると記載されています。「財政事情」では一般会計分の557億円だけです。バランスシートの一項目だけ県民への適切な情報の開示とは言えません。せっかく年二回発行している「財政事情」に掲載すべきであり、2280億円を超える有価証券の  評価基準を統一すべきであると改めて指摘いたします。

 次に新型コロナウイルス感染症にかかわる医療提供体制についてです。

 メディカル・アラートの考え方、発熱外来の設置、専門家の意見を聞きながら進めるとのご答弁をいただきました。どちらも第2波への備えとして、しっかりとご対応いただきたいと思います。
 先月末に開かれた国の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、「次なる波に備えた都道府県の体制整備のためのチェックリスト」も示されました。千葉県における医療提供体制、保健所の体制、検査体制、サーベイランスの状況等々について、定期的に点検を行っていくべきとしています。このチェックリストを基に千葉県が早急に取り組まなければならないことが沢山あるはずです。スピード感のある対応を強く求めます。

 次にSNS相談事業についてです。

 県立学校や小中学校では、今週から通常登校となっているところが多いようですが、新しい環境、例年と違った生活でストレスも多いと思います。不安を抱えた子どもたちに、私たち大人はできる限り、頼れる窓口を広げておくべきです。今後、状況を見ながらSNS相談の日を増やしたり、子どもを見守り、相談できるような大人を現場に増やすよう、人的配置の支援を要望します。

 最後に児童虐待防止についてです。

 児童相談所職員の人材育成についてのご答弁、ありがとうございます。児童福祉司等の専門職については、今年度に110名の増員、令和4年度までに260名の確保をめざすことになっています。その専門職としての基本姿勢、たゆまぬ資質の向上が極めて重要であります。
 昨年1月野田市での虐待死事件を受け、千葉県や野田市では第三者による検証を行い、その結果が出されました。専門家が口々に指摘している点として、児童虐待にかかわる児童相談所や市町村の職員が子どもの権利を強く意識して職務にあたること、子どもを守りきるためには、職員個人に責任を帰することなくチームとして、組織の力で対応すること、そのことが何よりも重要とのことです。
 今月に入ってからも、市原市の乳児が今年1月に衰弱死した事件が明るみになりました。県児童相談所と市町村の連携もまだまだ課題があると思います。子どもの命と人権を守る、非常に重い職責を果たしていくために、県のさらなる取組みを求めます。
  
 以上で代表質問を終わります。