一般質問全文

千葉民主の会の田中信行です。3次にわたる未曾有の災害でお亡くなりになった方にお悔やみを、被災された方にお見舞いを申し上げます。

  今回の質問は、過去に質した事項から今日的な要素を加え、さらに視点を変えながら以下、通告順に従って質問いたします。

はじめに、一般会計予算総額の1割を超える1900億円の中小企業振興資金の制度融資についてであります。ご承知のように中小企業振興資金のうち制度融資は一定の金額を金融機関に預託をすることによって、結果として、おおよそ3倍の融資枠を設けようとするものです。計上された1、900億円の予算額は平成23年から同額で維持され、平成30年度に実際に預託された金額は、4月に第1次預託として1、240億円、第2次預託として11月に17億円の計1、257億円であったとしています。予算額と実際の預託金額のいわゆる乖離は643億円でした。会計上、預託しなかった643億円は不用額として処理されています。
  預託金に係る不用額の増加傾向は25年度の288億円、26年度の443億円、27年度488億円、28年・29年度で500億円を超え、30年度では643億円に至り、ここ近年の決算においても不用額総額の70%を越え、決算時の不用額の大半を占めていると言っても過言ではありません。
 さらに、「預託」についてであります。千葉県中小企業振興資金融資要綱によれば、第13条で「預託の額」を「この要綱に基づく融資資金のおおむね三分の一の額とする。」と規定しています。すなわち、年度末融資未返済残高を積算基準として、そのおおよそ三分の一を翌年の預託金額とするとのことです。推移を見ると、平成28年度の融資未返済残高は、は3、698億円、29年度の3、534億円、30年度は3、410億円の融資未返済残高であったとし、31年度は、そのおおよそ三分の一より69億円多い1,206億円を第1次預託金として4月に預託したとしています。
さらに、融資の増減、資金の返済状況によっては2次以降の預託も考えられますが、26年度から30年度までをみても結果的に預託総額内で賄えている状況と言えます。
今日の経済状況の安定は、返済も順調であり、金融機関の多彩で有利な融資商品が出回っている中で、千葉県中小企業振興資金融資の需要が落ちている状況も見られます。
以下伺います。


(1) 本県の預託金による中小企業振興資金融資制度ですが、年々預託額が減少傾向にあるとはいえ、1千億円を優に超える預託金額であり、一番低額であった30年度さえ、1,257億円であり、実質的支出がないとしても、融資完済まで融資残高の三分の一の多額な預託を長期にわたり継続しなければならない制度です。他県の中小企業振興資金融資制度には預託に頼らないものや、預託額を明確に要綱等で示していない県も多いが、改善や見直しの余地はないのか見解を伺います。

(2) 平成31年度は第一次預託金を1、206億円に設定しているが、今年の3度にわたる災害にかかわる中小企業振興資金融資の利用に係わる次の預託を考えているのかを伺います。
(3) 改めて、中小企業振興資金融資制度における、1、900億円の予算額との乖離、すなわち多額な不用額を毎年発生させている状況は、予算設定額に問題があるとしか言えません。
このことは、予算設定や予算規模を安易に膨らませたとの謗り招きかねず、政策や事業見直し等の行政改革の成果を正しく評価しづらい結果ともいえ、財政運営に影響を及ぼし、正確性を欠くと言えます。改めて見解を伺います。


2.債権管理について

債権は、大きく分けて公債権と私債権とがあり、公債権では、時効完成により債権が自動的に消滅するのに対し、私債権では、債務者による時効の援用がない限り債権が残ります。
  そのため、公債権では時効完成後速やかに不納欠損処理を行うが、私債権では債務者が行方不明などの理由で時効が援用されないと、回収の見込みがなくても管理を継続する必要がある未済額が有ります。その未済額は、本県においては、平成29年度の私債権の収入未済額22億5千万円のうち、約3億9千万円となっているとのことであります。
本県における私債権と公債権の税外収入未済金の推移状況は、平成19年度で繰越分・現年度分を合わせて25億1千800万円。その後平成25年度まで25億円から27億円の間で推移し、平成26年度の独禁法違反賠償金の債権が増えた分、26年度・27年度は急激に増加しましたが、28年度以降は、多少減少したものの30億円台で推移している状況であります。

本県の債権管理に係わる取り組みは、
〇 平成20年1月に「千葉県債権管理連絡会議」の設置。平成30年度まで11回開催。
〇 20年2月に「債権管理の適正化のための取り組み方針」。24年1月「税外収入未済額の縮減に向けた債権管理の強化方針」を策定。
〇 20年11月に「債権管理適正化の手引き」(マニュアル)の策定。
〇 外部講師等の研修。
〇 弁護士等の民間委託

等を掲げ、平成20年度から収入未済金の取り組み強化が始まったと言えます。
さらに、「財源の確保・債務者間の公平性確保等の観点から、徴収強化が必要であり、安易な債権放棄は許されず、費用対効果を勘案し、一定の徴収困難な債権については債権放棄もやむを得ない。」との方針から、税外債権・私債権を対象に、徴収困難な債権の消滅に関する現行法令上の制度と限界すなわち、「時効」について私債権は債務者の援用がなければ消滅せず、対処に限界がある。「議会の議決による放棄」には、具体的な適用場面の定めがない。また、「免除」は要件が非常に厳しく喫緊の課題に対処できない。このようなことから適切な債権放棄に係わる判断基準を「千葉県債権管理基準」として策定をめざし、第4回の債権管理連絡会議から検討が始まりましたが、平成28年4月の第7回の債権管理連絡会議で債権管理に係わる全庁的な取り扱い方針として「基準」ではなく、「通知」に基づき債権放棄を進める方針に変換した経緯があります。
さらに、28年度の税外収入未済金の管理に係わる事務の包括外部監査結果報告がなされていることも加味しながら、以下、質問いたします。

(1) 債権管理「基準」から「通知」への転換についてです。
平成28年3月22日の第6回の債権管理連絡会議で「基準」案の意見照会結果等の協議や策定後の運用方針案まで協議したにもかかわらず、ほぼ1ヶ月後の4月21日の連絡会議で「基準として定めるメリットを見出し難い」との理由で「基準を定めることは、現時点では見送り、事務局である行政改革推進課が「通知」を発出し、債権放棄による未収入金の処理を進める」との新たな方針に慌ただしく転換し、29年2月に議会に債権放棄の軽易のものも含めた8件の案件が上程されましたが、条例や基準を以て対処すべきと考えるが見解を伺います。
加えて、今日にいたって、「通知」ではなく少なくとも「千葉県債権管理基準」の策定や東京都や神奈川県のように管理条例の制定を視野に入れた対応が必要と考えるが、見解を伺う。

(2) 次に、外部監査結果報告に指摘されている平成20年に作られた「債権管理適正化の手引き」の改定についてです。
指摘は、「手引き」は「水準は高いが、債権管理の概要書であり、多種多様な債権の実務書」ではなく、「債権の種類や内容に即して、違法性、相当性を類型化し、具体例も示した記述を加え、書式も充実させて、改定する必要がある」と指摘している。この指摘に対して、行革推進課として「今後、個々の債権の類型化により、必要と認めた改定を行うことを検討していく。」とのこととし、30年に一部改定をおこなったが、指摘に沿ったものなのか見解を伺う。
(3) 基本姿勢の転換の必要性を外部監査は「県の未収入管理の特色は、滞納者の財産調査が不十分なまま、催告を繰り返し、一方では差し押さえや法的手続きに消極的で、他方では債務の減免を滅多にしないことである。」を指摘している。現在でも債務額の決定である「調定」ですら適時に行われず、「違約金」の提示がされていない事例があるように、適切な「手引き」改定されても、現場で対応ができない状況が見られるが、見解を伺う。

(4) 次に、専門部署の設置の必要性についてです。
専門部署の設置については、会派の政策要望や本会議でも提案して参りました。外部監査からは「未収入金の管理は、債権の主務課の担当者や出先機関の担当者に任せず、管理する専門分野を設置し、豊富な経験を積んだ職員が、組織的に対応することが出来るようにするため、専門部署の設置することを検討することが望まれる。」との指摘に対して、推進課は「他の都道府県における設置状況、運営実態等も含めて今後研究していく。」としたが、その後に調査・研究はとのような状況か進捗のほどを伺う。

(5) 回収業務に係わる外部委託についてです。
回収業務に、専門的知識を有する民間能力の活用は大きな効果が見込まれます。コスト等の課題もありますが、平成27年度から
「母子父子寡婦福祉資金貸付金」のうち、徴収困難なものについて、弁護士名で催告書の送付。納付相談。など債権管理業務を試行的に弁護士に委託し、一定の効果が見られたことから実績や事業効果を検証し、有効であれば、各債権主務課で実施を検討するとのことであったが、どのような検討が為され、実施されているのかを伺う。


3. 障害者対応について


はじめに、バリアフリーに関する本県の対応についてであります。 
昨年12月議会でのわが会派の代表質問に答えて、バリアフリーいわゆる「社会的障壁の解消」の為、庁内の関係部局が一層連携を進めるとの認識に立って、「関係部局で構成する連絡会議を設け、」「予定している実態調査の結果を踏まえ、」さらに「推進会議の意見を聞きながら、部局横断的に取り組みを進める」とのことでした。
今年の3月19日に「千葉県バリアフリー推進庁内連絡会議」が設置され、協議事項として、県有施設のバリアフリー化の推進に係わる調整、情報共有、課題の整理をするとして、部主管課、関係課で構成し、協議を進めているとしていますが、「整備基準、各施設の状況把握、接遇、情報保障、研修、相談体制、啓発」協議の進捗状況を伺います。

次に、障がい者に対する県立の公の施設の使用料等の減免状況についてです。
107施設の減免状況の調査報告を頂きました。今までこのような県全体の調査は行われなかったとのことです。調査方法は「使用料等」の範囲は、「名称に関わらず、負担金やサービス料、入学金などの施設利用に要する一切の費用を含む」としてなされ、減免対象者を本人または、同伴者を含む場合、「身体障がい者手帳、療養手帳または、精神障がい者保健福祉手帳を有する者10名以上をもって構成する団体が専用使用するとき」など要件等などが施設によっては付されています。施設の形態や規模、目的が異なることから、一概に項目別で表すことが困難な施設もあり、数や結果だけでは評価出来ないものと思われますが、調査内容を見ると同様な目的の施設でありながら減免がなかったり、指定管理者が行う主催行事の入場料の減免等にばらつき見られるように、県としての統一性が欠けている感がありますが、本県に於ける、障がい者に対する県立の公の施設の使用料等の減免係わる政策は指針等に基づいているか、所管課はどこなのか、伺います。

最後に、本県にある日本を代表する東京ディズニーリゾートについてです
。障がい者の方から、「東京ディズニーリゾートの現在のバリアフリー対応では身障者が単独での施設利用が大変しにくい」との意見や、「開演以来、入場料金に身障者割引が無く」割引を望む声が聞かれます。
大阪のユニバーサルスタジオジャパンやハウステンボスでも割引制度があり、千葉県は東京ディズニーリゾートの運営会社のオリエンタルランドの株式の4%の1,320万株有し、株主としては、京成、三井に次ぐ3位の株主です。千葉県がこれだけの株を有する意義の一つには、千葉県とオリエンタルランドが協力・協調する一つの担保とも考えられ、「障がい者の負担の軽減」等の県の重要な政策へ協力要請も可能と思うが、見解を伺います。