一般質問をいたしました。(質問全文)


・財政問題について

1.財政の健全化について


 私たちは、本県における財政の健全化は、いくら単年度収支が黒字であっても、借金が減り始めなければ財政の健全化は始まらない。と主張して参りました。
知事は「財政再建はリストラやコストカットだけではもう限界、やりくり以上に富を生み出し、増やし、県の収入全体を上げる」旨の基本的な考えを示され知事に就任されました。その後「財政再建」が「健全化」には変わり、昨年「財政健全化計画」を示し、3年間のうちの1年が過ぎようとしています。
  知事の財政再建の道筋について中途ではありますが、感想をお聞かせください。
 
 御承知のように健全化計画は「総合計画」を推進するための財源確保の色合いが強く、3年間の1100億円の財源不足を設定し、解消を図るだけとも言えるものです。
計画では22年度の財源不足額を364億円と試算しましたが、22年度の収支について財政課は「収支の均衡を保った」との旨の説明から見れば、364億円の計画見込みの財源不足は解消したと思われます。そこでお伺いします。
 収支の均衡は県債の増額はあったとしても、人事院勧告に基づく人件費の減額、県税収入の復調、交付税の増額等の要因が考えられるが、「財政健全化計画」の執行状況を県としてどのよう検証・評価しているのか、さらに過日も指摘しましたが、計画の財源不足額の設定は計画初年度を基準として何も措置しなければとを基に算定し、初年度に措置した財源は3年間加算し続けられる妙とも言える計算をすることから、今年度ですでに364億円措置したことにより、1100億円の3年間の財源不足を計画上は解消してしまったのではないのかとの見方もあります。計画の見直し・修正いわゆるローリングが必要であります。本来当初予算審議時に公表し、予算に反映すべきであるが、見解を伺います。


2.次に県債管理基金についてであります。

 県債管理基金の積立総額は、今22年度補正後に、2,492億円に達する見込みであり、22年度だけでも積立額は796億円にも達します。つい6・7年前に172億円の満期一括償還積み立てをする・しないでの議場でのやりとりが小さなことに感じられます。いかに借金が増え続けているかということであります。
御承知のように、県債・地方債と呼ばれる県の借金は、かつては政府系の資金を借入、定額返済から、地域の市場公募債を30年で借り入れ、満期一括償還する制度に変わりました。そのため後年の返済のため起債額の一定割合分を「満期一括償還積立金」として県債管理基金積み立てています。
 この県債管理基金すなわち借金を返すための積み立て見通しは、毎年の積立額も増え続け県の推計では、26年度には単年度で1000億円を超え、さらに増え続けるとのことです。毎年の実質返済をしても24年度には3200億円を超える残高に達する見込みとのことです。そこでお伺いいたしますか。
 大阪府が減債基金から5000億円とも言われる金額を一般会計貸し出しており、容易に返済できないでいる状況があります。基金の厳格な管理と満期一括償還積立の確実な履行が必要であるが見解を伺います。
 さらに、今補正で初めて満期一括償還積立金ではない減債のための50億円を積み立てをするとしているが、他の減債のための特化した資金なのか、また今のままの管理基金条例では一般会計に繰り出し、多目的に使用可能だが、その恐れはないのか伺います。

3.繰越金について

 財政課によれば、平成22年度一般会計と特別会計の投資的経費の繰越金見込みは、全体で39.4%の579億円、中でも一番多い県土整備部ではおおよそ430億円、率にして県土整備部の最終予算の48%をしめるとしています。今の時点では事故繰越が明確ではありませんから、事故繰り越し分が加算されれば、限りなく50%に近づくものと推定できます。
 予算の単年度主義の観点から見ても投資的経費全体のおおよそ40%、県土整備部では50%に近づく繰越金は制度上、繰越そものは許されるものであっても、異常ともいえる繰越率であります。
私ども県議会で多くの議論の上、審査したにもかかわらずおおよそ投資的経費の40%の繰越額は大きな戸惑いを禁じ得ません。やむ終えない繰越はあったとしても予算への計上・執行の責任は重いものがあり、議会の議決に真摯に答えていないとも言えます。見解を伺います。

 次に明許繰越中の未契約繰越についてであります。
現時点では資料が整っている21年度分をみますと、明許繰越総額中、未契約繰越は215億円で 43.7%多くをしめています。未契約繰越はその名の通り未契約すなわち予算そのものを繰り越すことですから、一部やむを得ない事由があったとしても、処理としては予算執行上問題があるといえます。明許繰越総額の40%を超える状態は是正の必要があります。見解をうかがいます。
 さらに、翌年度に未契約繰越した事業の契約額が確定した後の差額の取り扱いてですが、本来不用額とすべきであるが、どのように処理されているのか、また21年度は総額どれくらいの額になるのか、を伺います。また多年度に渡る明許繰越・事故繰越があると思うがどのように対応しているの併せて伺います。

 最後に明許繰越し、事故繰越にも設定されない繰越金の存在の有無についてであります。
昨年の安房農林振興センターの「事故繰越漏れ」とされた事件もあり、結果として手続き漏れと解釈されましたが、そうでなければ、明許繰越し、事故繰越でもない繰越がまかり通っていたといえます。このような繰越が存在するのか伺います。

・次に硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の地下水汚染についてであります。硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素を称して硝酸性窒素による地下水汚染として質問させていただきます。

 本県の地下水汚染については、重金属よる汚染、特に千葉市生実町で確認された六価クロムやトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素系化合物質さらに砒素による地下水汚染がセンセーショナルに指摘されてまいりましたが、硝酸性窒素による地下水汚染はこれらの汚染報道に隠れてあまり聞きなれないものです。
汚染メカニズムは、生活排水ほか農業における肥料や家畜糞尿が浸透蓄積した窒素が、水溶性の形態で地中の溶脱する事により地下水を汚染します。健康面においては、飲用水に、硝酸性窒素等が多く含まれると、体内で硝酸塩として吸収され血液中のヘモグロビンと結合しメトヘモグロビンとなり酸素供給が不十分となります。いわゆるメトヘモグロビン血症となります。乳児はこの血症になりやすく、わが国では死亡の報告例はありませんが、欧米では死亡例も含め、多数報告されています。また、体内において、ニトロソ化合物と結びついて発がん性物質であるニトロソアミンを生成するとの指摘もあります。
 この硝酸性窒素の性質は、無色無臭でありトリクロロエチレンのような有機塩素系のように煮沸すれば、放置しておけば揮発するということもなく、もちろん塩素滅菌などで除去できるものでもありません。さらに、六価クロムのように市販されている中空糸系の浄水器で少しでも減らすことができるというものでもないのであります。すなわち煮沸しても、塩素滅菌しても、通常の浄水器では取り除けないということです。 
 この汚染は我が国特有のものではなく、外国での汚染の発生経緯を見ますと、既に1960年代のアメリカイリノイ州の畑の浅井戸で地下水中の硝酸性窒素の濃度が高くなり、やがて水道水源の河川の水中濃度も飲料水の基準を超えました。その原因がこの地域の主要産物であるトウモロコシに対する窒素肥料の増加にあり、このとき水中の硝酸性窒素の60%が化学肥料に由来するものであったとされています。
 また1970年代には、この問題は世界各地で顕在化し、アメリカ、カナダ、東欧を含むヨーロッパ各国、ロシア、中国などから農地への施肥が地下水中の硝酸性窒素の濃度の上昇原因になっているとの報告がされています。この問題の背景には、農業生産を上げるために世界的に化学肥料の使用が増加したことが考えられます。
 我が国では、農業形態の違い、畑地と水田における窒素挙動の違い等のため欧米ほど注意を払われていなかったこともありましたが、1982年からの地下水汚染実態調査により各地の硝酸性窒素よる地下水汚染が明らかになって参りました。
 本県においても、各保健所への飲用井戸水の持ち込み検査から、他の環境基準物質とは比較にならぬほどの地下水汚染の広がり状況を示していました。
すでに10年前の平成13年3月付けで千葉県環境生活部より出された「平成12年度地下水における硝酸・亜硝酸性窒素の汚染負荷削減対策調査報告書」の記述中「硝酸性・亜硝酸性窒素汚染の分布をみると、佐原市、印西市、栄町、芝山町、富里町、八街町など北総地区を中心に高濃度汚染地区の分布が広がっており、特に佐原市の一部では60mg/lを超える地区が数ヶ所あり、なかには180mg/lを超えている地区もある。」中略「そのほか、汚染地区は千葉県北西部では市川市、船橋市、松戸市、千葉県東部では銚子市、干潟町、山田町、東金市などにみられる。一部の地区では、90mg/lを超える地区があった。」と報告があります。デンマーク環境保護庁では、1970年代に急増した施肥に伴う硝酸性窒素の濃度のピークは、当時地下10メートルから20メートル付近に差しはかかり、ピークの濃度が100ミリグラムパーリットルを超えることも希ではなく、こうしたピークが今後数十年間に次々地下水に到達し、地下水中の硝酸性窒素の濃度は着実に上昇し続けるだろうとの報告があります。まさに増え続けている汚染であるとの認識が必要です。
 重ねて言えることは、この汚染源の主なものは、今も日本の各地の農地で蒔き続けられている化学・有機問わない窒素肥料であり、浄化されない畜産排水であります。そして1950年代から地下に浸透し始め、70年代、80年代に比較的浅い井戸より検出されていることから、今後さらに深井戸への汚染の深刻事態が予想されるといえます。腰を据えた原因の解明と対応が必要であることは言うまでもありません。
 そこでお伺いいたします。 県内各地で確認されている硝酸性・亜硝酸性窒素による地下水汚染についてどのような見解をお持ちか。
 さらには、農業分野における取り組みが不可欠であると考えるが、全国有数の農業・畜産県として、どのような認識をお持ちか伺います。
 他県においては、この地下水汚染の原因が多岐にわたり広範囲に及ぶ場合が多いことから各地域の実情に応じた効果的な窒素負荷提言対策の実施の必要性を認め、対策推進計画が策定され窒素負荷低減対策等が進められています。
 本県は、実態調査についてはかなり進められていると理解いたしていますが、21年4月に「対策実施方針」を策定し、関連する「対策部会」「市町村における・・対策推進」による協議会の設置等対応の道筋は見え始めましたが、状況はどような段階なのか、健全な水循環確保の観点からの具体的な対策及び計画が必要と思うが見解を伺います。