民主党を代表して道路特財を含む当初予算の反対討論を行いました。


 民主党の田中信行です。

 会派を代表して議案第1号「平成20年度一般会計予算」と関連する議案第2号から議案第24号までの特別会計・企業会計に反対の立場から討論をいたします。

 平成20年度一般会計予算には国におけるガソリン税に関する租税特別措置法の改正延長を見込んだ、暫定税率の上乗せ分218億1500万円が含まれております。
 今日、大きな政治課題となっています道路特定財源の見直しと暫定税率の廃止論議は、創設から54年を経て改めて国・地方を巻き込んだ受益者負担の税のあり方と国・地方における税の使い方を問うものであり、地方分権と自立を支える基本的な改革であります。
 この税制改革は、数ある特定財源の中でも道路特定財源が国分だけ見ても今日までの累積で92兆円を超え、その大部分を占めております。
 すなわち道路特定財源の見直しは、地方に使い方を拘束する特定財源を一般財源化にする改革そのものであると言えます。具体的には、医師不足、子育て、環境等課題が山積している中で道路だけを聖域化して良いものではなく、県民の差し迫った要望に答えようとするものです。
 従いまして、千葉県における道路特定財源の見直しと暫定税率の廃止論議は千葉県政の自立への姿勢が問われているといっても過言ではありません。
 知事は国会での論争が始まると同時に既得財源としての道路特定財源と暫定税率の堅持のキャンペーンを県庁機関を使っておこない、尚かつ税金で作った10万枚のチラシ配布してきました。これに対して私どもは代表質問・一般質問で質してきたところであります。
 その中で知事は核心部分での答弁をご自分では避けたり、答弁されたとしても「知事が唱えてきた地方の自立」には大きく違った発言・姿勢であったことは残念でなりません。
 さらに既得財源の確保のみ奔走した感が強く疑念を持たざるを得ません。このような知事の政治姿勢に基づいて組まれた予算案は到底地方の自立を目指す予算であるとは言いがたいものであります。

 次に財政健全化に向かって組まれた予算であるとは言えないということであります。

 本予算での期末予想起債残高は一般会計のみで2兆4616億円となっており、借金は一層増え続けています。
私ども民主党は一貫して財政の健全化の始まりはいっこうに借金を減らすことのできないプライマリーバランスの黒字や建設地方債の減額だけをもって財政の健全化に向かっているとは到底思えず、借金残高が減り始めてこそ財政の再建が始まると考えております。
 今回の予算案を見ると簿外の借金ともいえる企業庁よりの170億円の借金に加えて、交付税の減額から仕方がなく特例的な借入金を起こさざるを得ないとしていますが、全ての特例的な借入金が国の財源の補てん措置がされているものではなく、100パーセント財源措置をされている起債であっても20年間の論理的な補てん措置ですから満期一括償還と同様に30年返済としますので最後の10年間は普通の借金になります。
ですから千葉県においては100パーセント財源措置される特例的借入金であっても「交付税の先食い」の結果、およそ3割が独自で返すべき借金となっていきます。従って返済を先延ばしし、確実に借金を増やし続ける構造を踏襲した予算であります。

 財政再建についても、知事の財政再建計画は「財政再建プラン」、「行財政システム改革行動計画」と5年間続けてきており、来年度・20年度が最終年になります。
財政課の資料から勘案すれば、「行動計画」期間中の県債残高・借金の増加は17年度から比べて18年度末までで439億円、19年度末では705億円、20年度末までで大づかみで660億円を超え、最終的には700億円を超えるものと予想がされます。
「行財政システム改革行動計画」の3年間で2000億円に迫る借金を残す結果になります。
これでは、計画の実行の中でいくつかの成果があったとしても結果として健全化には向かっておらず、悪化の一途をたどっています。従って本予算では財政再建・健全化には向かっていないと言わざるを得ません。

 次に戦略プロジェクト事業についてであります。

 20年度の戦略プロジェクト事業は146事業97億7000万円であるとしています。
確かに昨年度から比べれば事業費は多くなっておりますが、予算委員会で指摘をしたとおり400万円以下の小さな事業が26件もあり、「地域貢献ガイドラインの周知・運用」の41万5,000円、更に「笑顔いっぱい!フレンドリーオフィス事業」50万円を含むものであり、戦略プロジェクト事業数の約17パーセントを占めています。これらの事業は今までもそうでしたが、単年度で消えていった事業も多く「選択と集中」の予算編成を行ったという点から見ても、はなはだ理解に苦しむものであります。

 次に不足額145億円を持ったままの予算についてであります。

 当然、不足額を持ったままの予算は歳入歳出のバランスが取れておらず、当初予算時に歳入確保が145億円できないことを示しています。本来であれば、145億円もの財源がなければ予算が成立するものではありません。
しかしながら知事は姿勢方針と言うべき「知事あいさつ」の中で「財源不足につきましては、20年度中に解消できるよう努めて参ります。」と明言しています。
確保できるのであるならば、歳入に算定し、バランスをとるべきですし、「不確かな歳入」ないしは「空歳入」ができないと言うことであれば、全体の歳出を減額すべきです。
年度内に予算の補正もできることから実情にあわせることは可能であります。
当初から多額な歳出がありきで歳入を確保し、できない時は不足のまま予算編成する手法は、はなはだ疑問を持たざるを得ません。3年も続けるべきではありません。
知事の言う背丈にあった行政とは何であったのでしょうか。
予算は年度の行政執行を県民に説明をする基本的な情報の公開であります。意図やテクニックで装飾すべきではありません。

 以上の視点と予算編成に貫かれている行政需要と財政の健全化の「あえて」二兎を追う姿勢は、行政需要への対応も財政の健全化も形や言葉だけの中途半端なものとの危惧を払拭できず、「平成20年度一般会計予算」と関連する議案第2号から議案第24号までの特別会計・企業会計に反対をいたします。