民主党を代表して質問しました。
(質問日:平成17年6月27日)


民主党の田中信行です。
 会派を代表して質問を行います。知事が改選直後の定例記者会見でおっしゃったように私どもも、議員としての立場を真直ぐに「是々非々」で臨みたいと思います。通告順にしたがって質問を行います。
 始めに知事の基本姿勢についてであります。
 今日までの議会で民主党が質して参りました案件にかかわる知事の基本的な姿勢・判断を9点にわたって伺います。

1.今回提案されました補正予算中、繰越金25億円の取り扱いについてです。

 今回、25億円を黒字として補正予算の歳入に繰越金として計上していますが、いまだ平成16年度中に借金返済の基金へ172億円が積み立て出来ない状態が続いています。
知事も認める「実質的赤字」状態であります。この25億円を黒字としての繰越金扱いは、財政の危機的状況を県民と共有認識とすべきこの時期に粉飾ともとれる黒字計上です。基本的な財政状況の誤解を招きます。
今日の千葉県の財政状況を真摯に予算に表し、県民に県全体の政策執行が危機的な財政環境の中で行われることを今回の補正予算を通して表すべきであります。
これは知事の基本的な政治姿勢である、「情報公開」と同じ理念であります。議案提出者たる知事の見解を伺います。
さらに、なぜ借金返済のための償還積立金の積み残し172億円の解消に当てなかったのかを伺う。

2.私学助成について

 今年度の私学助成が当初予算で一部が措置され、最終的な予算額を6月補正にもってきたことの経緯と理由は別としても、知事は2月の県議会で民主党の代表質問に答え、「私学の厳しい現状を認識している。補正予算では最優先に取り組みたい」と答弁され、マニフェストでも「保護者負担を軽減するため私立学校を支援します」と記され気持ちを表わしています。
その結果として補正予算で、私立学校経常費補助の高等学校・幼稚園は国の標準単価と同額を計上されました。
しかしながら、この段階でも高等学校においては全国47団体中45番目、幼稚園においては47団体中39番目という全国低レベルであります。いかにこの財政状況の厳しい中、各県が私学教育の重要性から県単独補助分の上乗せに努力しているかの現れでありましょう。
 さらに標準化されなかった中学校・小学校分は6月補正案と標準単価との差額はおおよそ3億2千万円であります。この3億2千万を私学助成に使わず他に流用した結果と言わざるを得ません。
知事の努力はわかりますが、新聞報道によれば昨年の8%カットの影響は、「経営努力の限界」から県内の高校53校中19校が値上げを行なった結果もあります。
教育水準を守るための費用は経済状態によって本来左右されるものであってはならないと思います。
以下お聞きします。

(1)高等学校・幼稚園の経常費補助が標準単価と同額としても、全国水準から見れば低いこと、各県が各々県単独補助で努力していることの結果について知事の見解を伺います。

(2)小学校・中学校分の経常費補助分を全額交付せず、わずか3億2千万円を他に流用することについてどう思われますか。

3.義務教育費国庫負担金と特例交付金等について

 本年度当初の予算委員会において、わが党の湯浅和子議員から三位一体の改革に伴う関連の中で義務教育費国庫負担分の特例交付金を他に使用せず、教職員給与として全額使用すべきと、知事の見解を質したところ、明確な答弁を得られませんでした。
今回の補正予算を見ると、国庫負担分に代わる義務教育関係費等のトータルの影響額いわゆる必要額は617億円、特例交付金と所得譲与税で予定されている移譲額は593億円であり、一般財源化された補助負担金等の額が税源移譲額を24億円程度上回る見込みとしています。すなわち移譲額が24億円足りないと言うことです。この不足分は交付税で賄われるとの説明です。
ともあれ今回義務教育費国庫負担金に代わる移譲額は全て教職員給与関係費として使用すると判断してよいのか知事の見解を伺います。

4.観光立県千葉について

 「観光立県千葉」の実現のために平成14年度から施策・事業が始まっていますが、率直な感想として事業数・施策の数は多いけれども、小規模・誘導啓発的であり、結果や成果が感じられず、基本的な交通手段の整備やかつてのリゾート法で混乱疲弊した分野の対応処理等、県として整備すべきことがあるとの指摘もあります。
「観光立県千葉」とは、千葉県が観光で立ちゆくこと、すなわち、雇用や、地元経済に影響し産業として千葉県を支えることと理解しています。
 新聞報道によれば求職者と直に接するハローワーク千葉は「県が観光施策に力を入れる努力はわかるが、成果は出ていない」・「観光産業への就労訓練をしても、それほど職はない」と厳しい発言もあります。
県民から見て観光立県という具体的な姿が未だはっきり見えません。知事の見解を伺います。

5.住宅供給公社の再建について

 住宅供給公社が特定調停にかわる決定がなされ、再建が始まりました。
今後公社は分譲事業・区画整理事業からの撤退、保有土地の処分、賃貸事業の合理化、県営住宅管理事業、役員職員の給与削減等の合理化を進めていくわけでありますが、5月30日に発表された経営状況はいろいろな好条件にもかかわらず、当期利益を1億円余としています。
分譲事業は進んだものの、私ども民主党が指摘したとおり特優賃の賃貸管理事業はおおよそ5億9千万円の赤字を出しております。これからの推移を注視して行きたいと思います。
 このほど、県として指導監督に努める必要から「千葉県住宅供給公社経営監理委員会」を設置したとしています。
住公問題が発生して以来、県の指導監督責任が大きく問われてきているのは周知のとおりです。
この県の指導監督の柱である公社経営監理委員会の構成メンバーは委員長は副知事、委員に県の総務部長を含む総務部3名、県土整備部長を含む県土整備部5名、企業庁長を含む企業庁関係者2名となっています。
そのうち総務部長は住宅供給公社の理事を兼ね、更に公社の理事長及び常務理事と他理事1名は県土整備部の理事、参事が兼務しています。企業庁長においては本年3月31日まで職責としての公社の理事を務めておりました。
非常勤理事と言う言葉は当てはまらないものの、民間から2名が公社の理事に就任したとはいえ、ほとんど総務部、県土整備部関係者が公社理事と監理委員会を構成している状況は、到底、第三者としての指導監督ができるとは考えられないが知事の見解を伺います。
 次に住宅供給公社問題の特定調停にかかわる情報がいまだ多くが公開されていません。
当時としては当該者の利害関係等情報公開に困難な状況があったとしても今日に至って調停の審議過程や立場の陳述等を県民が知るべき情報として公開はすべきであると考えます。
住公問題は県民、経済界、銀行等に大きな負担を強いたものです。
事後であっても情報の公開が不可欠と考えますが知事の見解を伺います。

6.千葉都市モノレール

千葉都市モノレールについて伺います。
堂本知事が初当選なされた直後に鶴岡市長とのモノレール問題に対する物別れから検討調査会、評価委員会等の審議協議を重ね提言等がなされました。
知事も千葉市と交わされた協定を尊重する旨の立場を取られ、昨年8月に開催した千葉都市モノレール経営検討協議会において県・市・会社の3者で確認、合意した会社の再建について、千葉市と再建の検討を続けて来ているとのことですが、それから1年が経とうとしています。
基本的な課題である「公共による支援」については、しかるべき県市間の合意が必要であります。
協議はどのように進んでいるのか、県の基本的な方向性と具体的な対応についてお聞かせ願いたい。
さらに県市間の協議については4年前のように県市のトップのみで決めることではなくしかるべく協議機関で決めるべきと思うが知事の見解を伺う。

7.人件費抑制措置について

今議会に議案提案もされている人件費抑制措置についてであります。
内容は周知のとおり給与減額を知事15%、副知事・出納長12%、常勤監査委員7%、加えて全職員約59500人に対して管理職手当て受給者3%減、一般職員2%減の措置を1.5%・1.8%に変更し、更に2年実施時期を延長し、年間約56億円を財政効果としようとしています。
千葉県人事委員会は昨年の10月に「職員の給与等に関する報告」のなかで16年4月時点における公民給与の格差は独自の減額措置がない場合にあっては、34円(0.01%)、独自減額措置を考慮した場合にあっては8,717円(2.1%)となり、いずれの場合も民間の給与が県職員の給与を上回っているものとしています。
17年度においてはまだ発表はされていないが景気の動向等を見れば民間の給与は更に県職員の給与を上回っているものと想定される。このことから他の都道府県は別として、千葉県においては今年度も民間の給与は県職員の給与を上回っていると言えましょう。
先の人事委員会の報告の指摘に「給料等の減額措置については、職員の士気への影響などが懸念されることであり、あるべき職員の給与水準が確保されることを期待している」としています。
この人件費の抑制措置は人事委員会の報告からから見ても正常な状態ではない解されます。以下伺います。

(1)知事の15%減額が以下減額率の基本となっていると思うが、今日の財政状況で15%減額が妥当であるのか知事に伺います。
 さらに、知事は今回の知事選挙に出されたマニフェストの中に、人件費について千葉県における民間と県職員と給与格差について、県職員の給与が民間を上回っているとの前提で「給与をより民間の実態にあったものとします。」と述べられていますが、人事委員会の見解と異なるようです。見解を伺います。

(2)県職員と民間の格差は民間が大きく上回っている状況で、この抑制措置を続けていくことは人事委員会の指摘にもあるように、職員の士気への影響が出始めていると思うがどう考えるか。

(3)この一般職員にまで及ぶ減額の2年延長と言うことは、職員全員に痛みを科するものであり、しっかりとした財政再建の道筋に寄与することが理解されなければ到底受容しがたいものであるが見解を伺う。

(4)この抑制措置の更なる延長は財政再建の見通しがないまま固定化される恐れがあるが、見解を伺う

8.知事の役職兼務について

 山形県では、斉藤知事が兼務している役職のうち、自が実質的な活動をしていない場合や、「民間にできることは民間で」との知事の意志もあり、妥当でない役職の就任の見直しを行ったとの報道がありました。
 現在、堂本知事は17年1月現在、法令等で定められている役職11団体を含む、198団体の役職を兼務しています。、かなりの数の役員を兼務しているようです。
時代の要請は知事の職務以外で権限が良いことも悪いことも他に及ぼす影響を考慮して、他団体の役職兼務を行なわないということであります。
知事就任後の平成14年1月での知事の役職兼務数は法令等で定められているもの9団体を含む196団体であったとしています。
役職の兼務数がほとんど変わらない状態でありますが知事は役職の兼務についてどういう見解をお持ちか伺います。

9.千葉なの花県民会議について

千葉なの花県民会議は堂本知事が県民と直接ふれあい県民の考えを聞き、今後の県政に反映させることを目的として平成13年の三芳村を皮切りに79市町村を回り、平成16年野田市の開催を最後に市町村を一巡したとしています。以下お聞きいたします。

(1) この千葉なの花県民会議の意見等から具体的に県政に反映されたものはどのようなものがあったのかお聞きいたします。

(2) 宮城県の浅野知事も11年をかけて県内を回りふるさと懇談会を行なったと聞いています。
かつて宮城県では「動く知事室」という催しがあり、発言できる住民は事前に選ばれた5人に限られ多くの参加者が不完全燃焼のまま帰ったと言う批判があります。浅野知事は新しい懇談会では挙手をすれば誰でも発言ができる形に改めたとしています。
このふるさと懇談会を知事の改選期を迎え、二巡目があるのかないのか取りざたされています。
私ども議員も地元の要望を聞き、何回も地域に足を運ばなければ成果や問題点を把握することは難しいところであります。
堂本知事は2期目の県政にあたり千葉なの花県民会議の二巡目を行うかお聞きします。

財政再建について

 本県の地方債・いわゆる借金の残高は、本年度末で2兆3,835億円になるとされ、16年度より625億円増加をするとしております。県民の多くがこの借金の増加と巨額な借金残高に不安を持っています。
さらに県財政の持続可能性に懸念を強めれば、県下経済はもちろんのこと県行政との信頼から成り立つ協力団体・協働事業に悪影響を与えかねない状況となります。財政の再建が急務であります。
 財政再建の認識についてであります。
 県は、財政状況を依然として危機的な状況が続いているとの認識を示してはおりますが、「知事の基本姿勢」でも指摘しましたが、今回の補正予算での形式的黒字として25億円の計上手法は、実質的赤字である16年度満期一括償還基金未積み立て分172億円の解消資金に充当せず、形式的黒字にこだわった結果と言え、県民に対して体裁を整えたにしか過ぎないと言っても過言ではありません。
 さらに、議会や行革推進委員会等に出した資料および県のホームページにも公開されています資料に判断材料としては、はなはだ誤解を招き易く、認識を疑う資料があります。
 それは、今回の補正予算の説明文中の「県債残高の推移」のグラフ図です。
交付税等で財源措置の対称となる起債すなわち借金と措置がされない一般の起債・借金の残高割合を年度ごとに示したものです。しかしながらその図で表されている交付税等で措置される起債のすべてが100%措置ではなく、地方税減収補てん債・財源対策債等のように措置率が80%・50%と異なるにもかかわらず、措置される起債をすべて100%措置とし、その総額を表記したものです。
平成17年度の場合を見れば、県債残高2兆3,835億円のうち財源が措置される起債は1兆5、174億円、措置されない一般の起債は、8,661億円と表記しています。
 これでは借金返済は、2兆3、835億円中8、661億円の資金を用意すれば残りは国が交付税等で賄ってくれるとの誤解を招きやすく、措置率から計算すると財源が措置される起債実額は1兆1、417億円となります。したがつて当面返すべき借金は、1兆2,418億円となり、グラフ表記とは大きく異なります。
さらに、財源が措置されることも論理的であり、実際上検証しづらく、長期にわたるものは、措置資金の先食いいわゆる「交付税の先食い」等で一般借金化している借金があります。
わかる範囲だけでも、財政課の資料によれば、発行後20年を経過し、財源措置が終わったにもかかわらず残っている借金は、おおよそ1、000億円もあり、その他にも検証・把握の出来ない一般借金化した起債があります。実態を表したグラフ図であるとは言えません。
 さて、知事の財政再建の認識についてです。
堂本知事は、マニフェストの中で「2008年までに財政を再建します。」と公約をされました。思わずびっくりをいたしました。
「2008年までに財政を再建します。」の真意がわかりませんので、過日の民主党での補正予算説明時に知事に「知事の言う財政の再建」とは何かと直接伺いましたら、知事は「まずはプライマリーバランスの均衡を図る」旨の話がありましたが、プライマリーバランスと黒字化についてであります。
国は1月21日に「構造改革と経済財政の中期展望」を閣議決定し、その中で経済財政の中期ビジョンを示し、2012年度には国と地方の基礎的財政支出・プライマリーバランスの黒字化が達成できるとの試算を示しました。
しかしながら、財政制度等審議会は国・地方のプライマリーバランスを2010年代初頭に黒字化する政府目標の達成には、膨張する社会保障費、急速な少子高齢化等を背景に巨額な債務残高を抱えたままでは将来、財政赤字と経常収支赤字の「双子の赤字」に長期金利のリスクプレミアムが拍車をかけると言う「破局のスパイラル」が待っていると警告しています。
さらに同審議会の西室泰三分科会長(東芝会長)は「プライマリーバランスの赤字さえ解消すればいいと言う考え方を危惧している。
プライマリーバランス黒字化は財政再建の第一歩に過ぎない、と言うことを言っておきたい。」との報道もあります。ただ単にプライマリーバランスの黒字化では巨額な借金は簡単に減るものではなく、先ほどの指摘のように財政再建の第一歩でしか過ぎません。以下伺います。

(1)本県の補正予算後のプライマリーバランスは、今の危機的な財政状況でも試算では黒字です。
改めて知事にマニフェストで公約された「2008年までに財政を再建します。」は、2008年までに財政をどのような状態にするのか見解を伺います。

(2)指摘をいたしました実態を表していない資料について、財政状況の基礎的な判断を誤らせる表記であり、財政再建への真摯な取り組みと思えないが、見解を伺う。

財政再建計画について

 今日の財政状況をそのまま県民へ正しく情報公開し、財政再建へ道筋の「説明責任」をきちっと果たさなければなりません。そのためにも中長期を見通し、年次成果と財政再建度が評価できる具体的な財政再建計画が示されなくてはなりません。
 本県における財政再建計画は、過去「財政健全化プログラム」と今期を含む「財政再建プラン」が策定されて参りました。いづれも3年間の財源不足額を4,750億円と3,600億円と設定したものです。
これら「プログロラム」「プラン」も平成11年度・14年度を基準に何もしなかったらとしての財政見通をしたもので、財源不足額の設定や削減努力の成果算定は、重複加算等で判りづらく誤解を招きやすいことや、また期間通算の成果目標では年度実行の評価もしずらいことなど同じ問題を抱えた同質の「計画」であるといえます。
今期を実施期間とする「財政再建プラン」を検証すれば、「財政構造の強化」をうたってはいましたが、計画時から歳入確保の82%が減収補填債や財政健全化債の発行に頼り、県税収入の確保についても収入歩合1%アップは達成できず、重点的な滞納縮減策である自動車税の収入歩合でも初年時よりアップするどころか悪化する見込みとのことです。
超過課税や法定外税等の税制改正も「税財政研究会」の提言や意見を検討した割には、結果が出せず、今年度も、来年度も具体的な制度化は無いようであります。
さらに、未利用県有地の売却も目標値には届かず、歳入確保は計画どおりの結果がでていない現状です。
歳出削減については、人件費の削減が結果として大きな縮減結果になっていますが,公社等外郭団体への財政的関与の縮小等は有形無形につき住宅供給公社の実質的な破綻の影響も大きいものがあります。
以上の点だけでも財政再建プランの効果は歳出削減にはある程度の効果があったとしても歳入確保は目標に届かず、結局、平成15年度だけでも借換債を含む2800億円の県債発行いわゆる借金に財源を求めたと言っても過言ではなく、県債残高・借金は増え続けています。
 県が議会より早く県行政改革推進委員会で説明した次期「財政再建プラン」は、財政健全化債や退職手当債など特例的な地方債に頼らず、通常の歳入で予算編成できるよう財政構造を転換するなどを基本的方向として示した旨、新聞報道で知りました。以下伺います

(1)今期の「財政再建プラン」は、歳出削減にはある程度の効果があったとしても歳入確保は目標に届かず、県債残高・借金は増え続けていることは、結果として失敗と評価されるが、見解を伺う。

(2)次期「財政再建プラン」は、財政健全化債や退職手当債など特例的な地方債に頼らず、通常の歳入で予算編成できるよう財政構造を転換するとのことだが、増え続ける満期一括償還金の積み立て、平成20年には2倍強となる退職金等、にどのように対応する計画なのか。
さらに中長期を見通し、年次成果と財政再建度が評価できる具体的な財政再建計画なのかを伺う。

(3)宮城県の「財政再建推進プログラム」では、社会情勢が激しく変化する中で、景気の動向や地方財政措置に関わる制度改正等の状況変化によっては、「財政の中期見直し」の修正(ローリング)を含め、毎年度の当初予算編成後に公表し、プログラムの進行管理しているとのことです。このような現実対応が必要と思うが、見解を伺う。

財源確保について

財源確保の基本は県税収入の確保であります。現年分の収納率の向上と滞納額の縮減、さらに、課税自主権の活用による歳入の確保は重要な課題であります。
 本県の現状は、個人県民税の現年分の収納率はおおむね横這いであり、市町村との連携として県職員の派遣等で強化しているとのことです。滞納分についても努力はしているものの大きな成果はみられません。
 滞納処分の強化においては三重県や茨城県で地方税管理回収機構が創設されており、特に2004年度に設立した「三重地方税管理回収機構」は当初予定したよりも徴収額の1.86倍に達する順調な滑り出しをしております。自動車税滞納分については東京都や北海道が行なっている滞納にかかわる自動車の差し押さえは、滞納自動車税の納付・納付申し出等大きな効果をあげていると聞いております。
更に仙台においては行政サービスを受けるのに市税完納を要件にしたところもあります。
国の定率減税を縮減する措置が講じられたり、税源移譲に伴う個人県民税等への付加は地方税の収税率に大きく影響することが考えられ、今後の県税収入の確保は難しくなるものと予想されます。
以下伺います。

(1)滞納額の縮減のため、市町村との連携の強化でもある「地方税回収機構」創設と税滞納に関わる自動車の差し押さえ等の積極姿勢が必要と思うが、見解を伺う。

(2)次に課税自主権の活用による歳入の確保でありますが、本県においては先ほども述べましたように課税自主権による税制改正は予定されていない状況であります。
4年間にわたる税財政研究会の提言や意見は現実性に欠けるのか、それとも県は新たな課税の創出を必要としていないのか伺います。

(3)平成15年に財政健全化の名の下に行った財源対策のうち、公債費の平準化と称し、満期一括償還積立金の積立率を6%から3.7%に換え、借金返済を将来に先延ばしをしました。
さらに今回の積み立てられなかった172億円についても「一時停止」と称し、対策として公言していますが、認識を疑うものです。
さらに他県では、積立率のさらなる圧縮や「県債積立基金の活用」と称して基金の流用までしようとしている旨聞きます。基金の積立額が平成18年度には1、000億円を越えることから、基金の堅持を危惧するもです。
本県においては、満期一括償還積立金のさらなる積立率の圧縮や積み立て保留・基金の流用といった財源対策があってはならないものです。見解を伺います。

空港代替地について伺います。

 今日、住宅供給公社をはじめとして、企業庁・町づくり公社・土地開発公社等の土地に係わる事業の是非が問われ、公共事業としての役割が終わりつつある今日、財政の逼迫状況も相まって、少しづつ対応・整理が始められています。
 全庁的に保有する土地.の見直しが行われているなか、平成17年4月1日現在で、9市町にまたがり、302筆、284,039uを「空港代替地」として県が保有しています。この「空港代替地」についてであります。
 「空港代替地」取得事業は、当時の空港公団からの要請で県が昭和41年から48年までに約729fを53億6、200万円余で取得し、昭和52年に適用された「千葉県の保有する新東京国際空港関連代替地処理の基本方針」に沿って処理を行って来たとしています。
平成13年の県議会に提案された、銚子市・東庄町・海上町の1市2町に跨る「産業廃棄物処分場」予定地内の銚子市に地番を持つ県有地、山林・4筆・3,366uの売却が審議され、結果は15,885,000円余で開発業者に売却がされましたことは記憶に新しいことであります。
その後のこの処分場の問題は別として、審議の過程でわかったことは、この県有地は、「空港代替地」であり、4筆のうち3筆は隣接せず、しかも斜面地であったことであります。
 本来、「空港代替地」は新東京国際空港の 必要な用地取得のための代替でしたから、自ずと供するに良好なものでなくてはならないことは周知のとおりであります。こんなところに「空港代替地」とは正直驚きでした。
新東京国際空港として開港してから、名も「成田国際空港」と変わり、経営も空港公団から「成田国際空港株式会社」に移行し、県の役割も大きく変わった今日、多くの空港問題は残っては居りますが、「空港関連代替地処理の基本方針」を含め、改めて見直す時期にきていると思いますが、以下お聞きいたします。

(1.)残る「空港代替地」の形状は、地目として宅地・田・畑・山林・原野・雑種地とさまざまですが、現況は処分可能な形状なのか。さらに時価評価額はどのくらいなのか、伺う。

(2)従来どおり会社への譲渡を中心とする「空港関連代替地処理の基本方針」を見直し、県の保有地として、この時期、自由に活用できるようにする必要があると思うがどうか見解を伺う

緊急地域雇用創出特別基金事業について

 この事業はご承知のように国の緊急地域雇用創出特別交付金を活用した事業であり、平成13年12月から本年3月までの期間で行なわれました。
総事業費は一般事業・中小企業特別委託事業合わせて144億円を超える実績を残し、のべ24、132人の雇用を創出いたしました。
事業内容にあるとおり新規雇用期間は原則として6ヶ月未満でありますから、そこから推測し、2万人以上に実質的雇用機会を創出しました。更に、この事業を機会に民間企業へ607名の正式雇用もされたと聞いております。
 さて、県各部局及び広範囲に及んだこの事業の評価であります。
2万人を超える実質的雇用がされたことは、評価されるものと考えますが、その後に607名の雇用を創出しても、およそ3%の雇用率に留まった二次的効果についてどう評価するか伺います。
 また、今回のこの事業がただの呼び水としての効果だけなのか、あらたな雇用を創出する原動力となったのかその評価をお伺いします。
また、同規模でなくても今後も雇用の機会もしくは一時的な雇用に供する事業の継続が望まれておりますが国へ継続の要望を含めて、また県独自の事業としての要請もあると思うが見解をお伺いします。

高次脳機能障害支援についてお伺いいたします。

 この高次脳機能障害とは、「高次脳機能」と呼ばれる、知覚・記憶・言語・学習・推理・判断などの認知機能や、感情・意思などの情緒機能が脳血管障害や事故などのさまざまな原因で脳が損傷されたことにより、失語・記憶障害、判断・遂行障害、認知障害などの後遺症を呈し、複合的に症状が出るものとされています。
この「高次脳機能障害者」数は全国でおおよそ35万人とも想定され、近年、マスメディアでも取り上げられるようになりましたが、高次脳機能障害者の中には身体障害者手帳などの対象にならないため、福祉的援助も受けられない場合も多く、支援の谷間におかれていると言っても過言ではありません。
 国は「高次脳機能障害支援モデル事業」で、症例を蓄積、介護支援等を試行的に行い、標準的な基準、訓練・支援プログラムの確立をした成果は大きなものがあるとしています。
 本県では、このモデル事業を毎年2000万円程度の予算をもって推進しており、具体的には、千葉リハビリテーションセンターを支援拠点機関として指定し、そこに「支援コーディネーター」を配置し、事業で作成された診断基準・支援プログラム等を活用して、さまざまなサービスの試行的提供を行なって来ています。
今年度を最後にモデル事業は終了するわけですが、今後の高次脳機能障害者への支援はモデル事業の実施中においてもその成果は大きく県として、今後もこの高次脳機能障害者支援が必要であると考えますが、以下お伺いします。

(1)国の「モデル事業」が終了する平成18年度以降も、現在のモデル事業の拠点病院「千葉リハビリテーションセンター」において、支援コーディネーターの配置を含む高次脳機能障害支援センター事業を継続実施する必要があると考えるがどうか。

(2)支援プログラム等を活用して、支援対象者の機能回復訓練、社会復帰支援や生活・介護支援及び各種の制度を活用したサービス提供を県の事業として推進を図る必要があると思うがどうか。

(3).「高次脳機能障害」そのものの理解がされていない現状から、埼玉県が発行している「高次脳機能障害の理解と対応」の小冊子のように障害の理解推進を図るため、普及啓発が必要と思うがどうか。伺います。

安全安心な生活空間づくりについて

本県では、警察職員の確保を含む安全安心な生活空間づくりに当初予算及び今回の補正予算によってその充実を図ろうとしています。
地域住民の意識の向上や協力も大きな力ではありますが何と言っても市民や住民が対処し切れない、犯罪等への対処は、警察官でなくてはならないものであります。
千葉県では、警察官の増員が13年度以来随時行われ、17年度政令定数は、10,836名となり、充実が図られています。しかしながら、昨年の民主党の質問でも指摘を致しましたが昨年度のように240名の増員となったとしても、実際に240名の全員が実質増員されるのは平成17年度中とのことです。
年度当初の県の施策としての警察官増員の公表と実際の充足の遅れは、警察力への県民の期待大きさを考慮するならば年度内には充足しなければならないものではないでしょうか。
 それでは安全安心を維持するための本県の警察官の負担についてであります。
仕事の多さから見ますと、刑法犯認知件数割は全国3番目に多く、重要犯罪認知件数割は全国4番目、更に、重要窃盗犯認知件数は埼玉県につぎ2番目に多く、110番受理件数においては全国3番目に多いとのことです。
このことは、千葉県の警察官一人には他県より多くの負担がかかっているということであります。
 しかしながら、本県の警察官の平均給料月額を他の都道府県と比較をすると、平成16年4月1日時点で47都道府県のうち最下位の47番目となっています。
具体的には、首都圏で一番上位であり18番目の茨城県が平均月額375,905円、本県が340,300円であります。その差はおよそ36,000円離れています。
今回の人件費抑制の微々たる改善でもおおむね変化がないものと考えられます。以下質問いたします。

(1)、安全安心な生活空間づくりの主体者である本県警察官の給与面からの待遇は全国ワースト1であることから、新規採用や中途退職等に影響を及ぼしていると思うがどうか、更に増員の決定年度内に実質増員が何故できないのか伺います。

(2)、警察官は高邁な理想のもと警察活動を行なっておりますが、生活基盤の確保も必要であり、現在の全国における最低な給与水準を改善する必要があると思うがどうか。

(3)、千葉県下の交番設置要望は130を越えると聞いております。交番の機能充実は県民の望むところですが、既存の交番でも警察官が不足をしており、それを補うため交番相談員の増員を計画しておりますが、地域住民の安全安心への要望にこたえるためには、平成16年度10名、平成17年度30名ではあまりにも少なく今後の増員が必要と思うがどうか。