10月8日に一般質問を致しました。なお、答弁・再質問・については、議事録が出来次第掲載します。


平成15年度9月議会一般質問


県民クラブの田中信行です。

はじめに財政問題について伺います。

 県は、9月補正後の年間収支の見通しをたて、財源不足額262億円を24億円の減である238億円であるとする見込みをたてました。
 その内訳は、「つくばエクスプレス」鉄道用地売却で87億円の歳入を確保し、職員給与削減で人件費を39億円減らしても、県税収入が69億円の減、退職手当が47億円の増加することから、不足額を小規模でしか、縮減出来なかったとしています。
 このような財政状況の中で、財政の建て直し、健全化は急務であります。財政構造改革の実行も判りやすく、確かなものでなければならないことは言うまでもありません。
 その財政構造改革の柱が14年度に策定された「千葉県財政再建プラン」ですし、それを前倒しに支えて来たのが、14年度予算執行当初から大きなかけ声で始まった「総点検と廃止すべきものは廃止する」など県行政のスリム化を進めるスプリングレビューであったと理解しています。しかしながら、当該14年度は82億円の赤字を生み、15年度当初予算で180億円の財源不足の予算編成に至ったのは、結果としてスプリングレビューが、財政効果まで貢献できなかったか、それとも予測を越えた財政環境の悪化に十分効果を発揮しきれなかったからと思われます。
以下お伺いします。
(1)昨年度当初から導入した施策の廃止をも含めた見直し・スプリングレビューの効果はどうであったのか、特に廃止をした施策はどのくらいあったのか、見直しは具体的にどのくらい行われたのか。
 また、16年度の予算に向け、スプリングレビューに代わる部局枠配分方式は歳入・歳出の均衡を図るものと説明しているが、政策的経費である「部局枠経費」3割減の550億円と知事裁量枠である「調整枠経費」の100億円と「投資枠経費」450億円の相互関係はどうなのか。また10月に配分を決めるとされている450億円の性格は何なのか。
 相互関係によっては、ただ各部局の基本的な政策経費要望を減額枠で納めさせるだけとも受け取れ、本来の施策効果に影響を及ぼすことは必死と思うがどうか
 さらに、部局枠経費の550億円と言う金額は、想定予算の1兆6000億円の約3.5%にすぎないことから、部局枠配分方式だけでは「知事の言う、身の丈にあった・歳入歳出の均衡ある予算」実行が期待でないと思われるがどうか。
(2) 次に、新たな財政構造改革の柱であります「財政再建プラン」の見直しの必要性についてです。
 プランは、15年度からの財源不足額を毎年度1.000億円以上、17年度までの不足額は3,600億円としているが、これは、14年度を基準に何もしなければという設定です。
かっての「千葉県財政健全化プログラム」の4,700億円の不足額の設定と同じです。
このように14年度を基準に不足額の設定や、削減努力の設定は判りづらく、また期間通年の成果目標では、年次の努力や効果も評価しづらいといえます。
さらに、施策の是非は別として職員人件費の独自削減額51億円や今回の鉄道用地売却の87億円等プラン作成時には予定していなかったこれらの財源を踏まえ、現時点において現実的な数字に修正すべきであり、実態にあったプランの見直しを毎年度ごとにすべきと思うがどうか。
(3)税財政研究会の提言に基づく財源確保について

財政再建プランは「歳入確保に向けた取り組み」に位置づけられ「千葉県税財政研究会の提言を踏まえ、超過課税や法定外税の早期導入を検討します。」としています。
提言は本年の3月28日に出され、「法人事業税、法人県民税、個人県民税の均等割の超過課税の検討と法定外税の健康と環境の視点に立った検討の必要」との提言がなされました。
さらに第2次というべき税財政研究会が、9月19日に開催され実際に導入するにあたっての問題点や導入そのものの可否について、実務レベルで検証が始まったようですが、具体的に超過課税を実施した場合の試算説明や法定外税の税務課試案を説明したとしていますが、どのような試算、試案だったのか。また、来年度予算にどのような見込みを持っているのか伺います。
(4)国庫支出金の補正額について

ア.今議会で、マイナス123億円の国庫支出金の補正案が上程されています。そのうち義務教育経費が97億5千万円とのことですが、この内容は今年度当初予算で予算化出来たものと聞いています。なぜ、この時期に補正を行うのか。

イ.国庫支出金の一般財源化への傾向が生じています。教職員の人件費のように補助目的が明確になっているものを一般財源化することに付いてどのように考えているのか伺います。
水の問題について

 今回で5回目になりますが、硝酸性窒素による地下水汚染と県民のライフラインである上水道の普及について伺います。
はじめに硝酸性窒素による地下水汚染についてですが、 水質汚濁防止法に基づいて実施された「平成14年度公共用水域及び地下水の水質測定結果について」の調査結果として、公共用水域では健康項目26項目中、硝酸性窒素・亜硝酸性窒素のみが、銚子市高田川・忍川で環境基準を超過し、地下水では測定井戸266本のうち、9本が砒素・1本がふっ素・1本でほう素・39本の井戸から硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が地下水の水質環境基準を超過したとの調査結果が発表されました。

 また、県の独自調査である平成14年度「地下水における硝酸性・亜硝酸性窒素の汚染負荷削減対策調査」では、「未調査地域として、74市町村の井戸、227本を調査した結果、17市町村の22本の井戸が環境基準を超過し、超過率は9.7%で新たに4市町村で確認された。」

汚染状況として、平成11年度からの調査を整理すると環境基準を超過しているのは、37市町村、77本で超過率は10.6% であり、井戸の使用用途別の超過率は一般飲用井戸が一番高く、10.7%であること。
地域別状況として、「従前は北総・東葛飾地域を中心に基準超過が認められたが、南総地域にも汚染が確認され、硝酸性・亜硝酸性窒素の汚染範囲は、県内に広く分布している」ことなどが、調査結果として示されました。

 さらに、平成14年度の県内15保健所の飲用井戸水の持ち込み検査でも、最高は船橋保健所の588検体中253検体43%が硝酸性・亜硝酸性窒素の基準を超過し、高い数値を示しています。

 県内各市町村調査のアンケートをまとめた資料や独自調査に基づいた、今日までの「地下水における硝酸性・亜硝酸性窒素の汚染負荷削減対策調査報告書」は、概要ながら県内に広がるこの汚染実態と原因を認識するに足るものと考えますが、今後の硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の汚染負荷削減対策について、農林水産部及び環境生活部のそれぞれの対策はどうか。
次に上水道普及についてです。

 上水道は市民・県民のライフラインそのものであることは言うまでもありません。
 上水道の布設問題は、水道が供給されている地域では、何を当たり前のことと一笑されますが、井戸水だけが飲料水の地域では、飲料水の安全確保として重大な問題です。

 千葉県の県水道供給は、11市2村の272万人に給水しています。言い換えれば、県人口が600万人ですからおおよそ半分の県民が県営水道ではないということでもあります。

11市2村の中にも、千葉市や市原市のように市域に県営水道・市営水道が存在し、市民から見ますと判りずらい役割分担になっています。これは、県営水道が給水区域を拡大せず、県給水区域以外は、市が水道の普及をするものとしていることからです。
千葉市若葉区には、かっての急速な人口の増加・市街化が進む中、県水道給水区域に隣接していても区域外では人口密集地でも県水道の供給がされませんから、市水道の普及を待っています。しかし水源確保や遠距離であるため、専用水道で20数年も対応しており、これからの予定も20年以上かかるとも言われている400世帯を越える街があります。

 市民・県民から見れば、ライフラインの整備が県であろうが、市であろうが行政の縄張りで、実現が出来ない事実は、理解しがたく「県・市の協力」という言葉がこんなにも切実なものに感じることはありません。良質で安全な飲料水の確保のための上水道の敷設が待たれます。そのための県の柔軟な対応や市の負担の在り方など県市の水道事業の相互協力が強く望まれます。

 水道は「水道事業」のためではなく、県・市民のライフラインです。
 改めて伺います。

 県及び千葉市の水道事業の狭間で水道給水がなされていない、400世帯を超える専用水道のみ甘んじて地下水汚染に不安を持っている地域があります。現在、今後の水道行政の在り方等の検討が進められていますが、この地域の上水道普及について伺います。
千葉都市モノレールについて伺います。

 本年の8月5日に第1回の「千葉都市モノレール評価・助言委員会」が開催されたと聞きました。
 この委員会は、「千葉都市モノレール検討調査委員会」から受けた「提言」の実施状況を評価し、必要な助言を得るために設置したとその要項にあります。

 千葉都市モノレール問題が新聞紙上で、知事と鶴岡千葉市長とのやり取りが報道されてから、2年が過ぎました。まだ、モノレールの問題は終わってはいません。

 すでにご承知のとおり、その間、県議会・千葉市議会で論議が起こり、専門家・学識経験者による「千葉都市モノレール事業検討調査委員会」が発足しました。おおよそ1年間の調査を経て、昨年12月に「提言」が県・市に出されました。詳細な研究・調査がされ、貴重な提言がなされたと考えておりますが、提言は、モノレール事業問題の結論的・最終的な提言ではなく、なおさらに県・市・会社に宿題とも言うべき、検討課題や調査の必要事項が示されたものでありました。

そして、昨年の12月に提言を受け県・市間で「提言の尊重。費用縮減と利用増進のための実施計画の策定。延伸計画に関する協議を開始。等」の内容で確認書が取り交わされました。
 その後の経過は、経営改善検討については、従来の経営検討協議会やワーキンググループによる「経営改善計画」の策定とかなり検討が進んでいるようですが、延伸計画の検討については、「現計画ルート」と「提言に沿ったルート」の比較検討のための調査委託をコンサルに16年3月までの契約期間で発注した状況とのこと、比較検討はこれからとなるようです。

また、公的負担等の検討・すなわちこのモノレール問題の基本的な課題である県・市の負担の在り方、事業主体の形態については、協議が始まっていない状況です。

 冒頭に述べました第1回の評価・助言委員会の議事録を見ますと、1委員より、経営改善計画係わる質問で「様々なところに関係する計画を誰がどのように責任を持って遂行していくことになっているのかについてまず確認したい。」との発言があったように 、基本的な課題である県・市の関わり方、事業主体の形態に行き着かざるを得ないものと考えられます。

 知事は、私のこれまでの質問に答えて、13年10月に千葉都市モノレール株式会社の経営状況悪化と将来の見通し、全国的な公共事業の見直しが行われており、この事業の客観的な見解を得るべき旨答えられ、さらに「モノレール等の都市内公共交通機関の整備事業は他の政令都市では、市単独で行っていること、そして、行政の継続性を考慮し、数年間で運営主体、そして施行主体を移行したいと言うことなどでございます。」「引き続き協議をし、結論を出したいと考えております。」とされ、14年10月に、事業主体の在り方について提言に何を期待するのかとの質問に「提言を受けて、千葉市の鶴岡市長さんにお会いして十分に話し合った上で、事業の方向性を決めていきたいと考えております。」と答弁なさいました。

この2年間の経過で知事の事業主体の在り方や県・市のモノレール事業への関わり方の基本的な考えが気になるところであります。以下質問いたします。

(1)千葉都市モノレール検討調査委員会の提言後、延伸ルートの検討及び基本的問題である公的負担の在り方についての協議をどのように進めていくのか。

(2)知事は、提言を受けて「鶴岡市長と十分に話し合った上で、事業の方向性を決めていきたい。」とされたが、話し合いの状況はどうか。

(3)知事の基本的なスタンスとして、千葉都市モノレール事業の事業主体や公的負担の在り方をどう考えているのか。

(4)提言以後の確認書の内容、経営改善検討等の一連の作業見ていると、千葉都市モノレール事業について、従来どおり千葉市との共同事業として進めている思われますが、そう理解して良いのか。伺います。
痘そうワクチン・Lc16チバについて

 9月11日付の時事通信によれば、厚生労働省は11日までに、先進7カ国(G7)と欧州連合(EU)、世界保健機関(WHO)などと合同で、バイオテロ対策の国際訓練に参加したとの報道がありました。内容は架空国でテロによる天然痘患者が発生し、各国に移動したとの想定で行われ、国内では厚生労働省の他に、千葉県も患者が乗り換えで成田空港に立ち寄ったと想定し、参加したとしています。

 国際社会の天然痘によるバイオテロの危機感は、このこと一つとっての大きなものがあります。
 アメリカでは、2001年の「同時多発テロ」や5人もの死者を出した「一連の炭疽菌事件」から国内に生物兵器テロ対策を求める声が強まっており、「同時多発テロ」の年の11月の日経新聞によれば、「トミー・トンプソン米厚生長官は、国民全部に行き渡るだけの天然痘ワクチンを購入すると言明し、その額は、バイオテロ関連の総予算の19億ドル(2300億円)に相当する。」としています。

 さて、昨年堂本知事の”民間で出来ることは民間で”の強い意向で廃止した千葉県血清研究所が開発した痘そうワクチン・LC16チバついてです。

 この痘そうワクチンは、ご承知の通り、従前のワクチンのように牛に由来する製法とは全く異なり、子ウサギ腎臓細胞を無菌的に取り出し培養することから、無菌性が確保され、副作用としての高い発熱や脳炎発生がほとんどなく、1980年のWHOの天然痘根絶宣言後に製薬会社が保持を義務づけられたどのワクチンより、評価の高いものです。
 この痘そうワクチンの承継・譲渡について県の文書は
「国内で血清研究所だけが製造技術を有していた「乾燥細胞培養痘瘡ワクチン(LC16)」は、厚生労働省の斡旋により、平成14年7月14日に次の通り承継手続きを完了した。

1.承継先 熊本県熊本市(財)化学及び血清療法研究所

2.譲渡条件 製品の需要が見込めないため、10年間のロイヤリティー方式とした。

特許権は、千葉県が引き続き維持管理している。」としています。

 現在アメリカでは2001年より種痘が再開され、今年1月からは民間医療関係者にも拡大されたが、心臓疾患等の死亡例まで発生した副作用対策に追われているとのこと、そんな中LC16・チバが注目され、アメリカの「バクスジェン社」が移譲先の熊本の化学及び血清療法研究所と業務提携をしたとの報道がありました。

 新聞では「日本の種痘、四半世紀の眠り覚め、米で復活」「安全性に高い評価・テロ対策で導入」「国産天然痘ワクチンに脚光」等報道され、今このワクチンが世界から注目されていることは、喜ばしいことですが、最近の記事では、地元紙は、「旧千葉県血清研究所」やチバの名は出しますが、全国紙では「LC16」のみでどこが開発し、20年以上も保管し続けて来たなどという記事は見あたりません。

以下伺います。

(1)血清研究所が開発し、生産していた天然痘対策に有効なワクチンLC16・チバは、世界で評価され、脚光を浴びているが、現在その権利を委譲し、保持していないこの現状について知事の感想はどうか。

(2)天然痘バイオテロについて、国際訓練の対象になるほどの影響の可能性が高い本県の状況において、天然痘を用いたバイオテロに対して、ワクチンの備蓄・保管や接種等の対応はどのように考えているのか。

(3)痘瘡ワクチンLC16・チバは、世界的にも国内でも需要が見込め、この知的財産を本県が有していたならば、世界貢献と本県の財源確保の方策になる可能性があったと考えるが、知事の考えはどうか伺う。
その他

人事委員会勧告について

10月1日の人事委員会勧告は、本年4月分の給与を基準に、公民給与の逆格差を是正するため、県職員給与を1.07%引き下げるよう勧告したものです。
 基準はあくまで、4月分給与であります。
私は、6月議会で一般職員の2%給与削減に県民クラブとして反対し、理由の一つとして人件費の性質上、年度当初予算で議論すべきものと主張いたしました。この経緯を踏まえて以下伺います。

1.本年8月に実施された一般職員給与の2%削減を考慮した上で勧告されたものか。

2.一般職員の給与2%削減が、仮に年度当初実施されたとすれば、今回の勧告内容はどのように変わるのか伺います。
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