県の一般職員の給与減額議案に反対しました。・・・議会最終日の本会議で


 県の一般職員の給与減額案件が7月2日の総合企画・総務委員会で審議されました。
私も委員ですので、この減額案件について、手順・財政再建に占める位置付け・教育行政や警察行政に与える影響等々質しましたが、明確な答弁を得られず、ただ「非常時の特例」との説明でした。
委員会では当該議案に反対し、7日の本会議ではこの一議案のみ県民クラブを代表して反対である旨の討論を行いました。
この議案を含めて上程議案すべてが可決成立しました。

<反対討論>

 
県民クラブの田中信行です。
会派を代表しまして上程されております議案第17号に反対の立場で討論を致します。

ご承知のとおり、当該議案は、知事をはじめ一般職の給与の減額を行おうとするものです。
私たち県民クラブとして、特に一般職の給与減額に反対するものです。

まず、この給与減額が猪突に提案されたことです。なぜ15年度当初予算議会に上程しなかったのかであります。
当局は今回の提案は財政悪化の中の「非常時の特例」として説明していますが、今議会の答弁にもありましたが、財源不足ついては平成14年10月に財政再建プランで「各年度1,000億円を越える財源不足を生じる」との見通しをすでに立てており、82億円の「赤字」についても、今年の2月議会において赤字が170億円との予測の元、14年度予算の歳入歳出を補正したのは3月でありました。状況予測は今より深刻であったと思います。
同じ議会で15年度予算を審議をしていたわけですから、この時こそ議案として上程すべきでありました。
また、他県でこの種の案件を実施している県のほとんどが、年度当初予算で決定しています。
本来大事なことですから、年度当初で議論すべきであります。

さらに本県では開会初日の提案ではなく、議案上程が、対象団体との交渉を理由に質問の通告締め切り後の帰り初日であったことも、違和感を感じざるを得ません。重ねて言いますが、本来堂々と年度当初で議論すべきものであります。

次に一般職の給与減額の財政効果に減額総額・いわゆる痛みがそのまま反映されていないと言うことであります。
すなわち県は2%減額で58億円の財政効果と説明していますが、教員給与は支給額の50%が国の補助金でまかなわれ、減額すればその分補助も減額されるため、今回の給与減額規模は、1年間でおおよそ77億円 であり、財政効果は国からの補助金減額分の19億円を引いた58億円ということになります。言い換えれば77億円の痛みを強いても効果は58億円となり、痛みや我慢の割には、効果にきちっと反映されないと言えます。
さらに、今年度は年度途中ということからも、8月から来年3月まででは減額規模で51億円、財政効果で39億円しか見込めません。「非常時の特例」の措置という割には、効果の薄いものと言えます。

現在の財政再建状況を見ると 、「千葉県税財政研究会」がおおよそ1年をかけて「千葉主権の確立のための税財政改革」との提言、すなわち税財政制度改革・課税自主権の活用や特に法定外税や法人関係税・個人県民税・空港利用に対する課税等の財源充実との提言は、未だ庁内での検討レベルであります。
提言の主要である自主財源の確保等の税財政改革の結論を出すべきであり、さらに「財政再建プラン」の年次効果をも考慮した上で、この減額の議論をすべきであります。
「財政再建プラン」の年次効果も税財政改革の具体性もないままでは、まさに「まず一般職員の給与の減額ありき」で、あとの財政再建項目は努力結果次第では、到底理解は出来るものではありません。
またこの減額措置が市・町・村や他団体への補助金カット等の体裁であっては成らないし、この財政効果としての58億円が財政再建の中どのようにの位置付けられているかをはっきりと説明する責任がありますが、常任委員会等でも明確なお答えはなかったようです。

歳出の削減や歳入工夫については、まだやらなくてはならないことがあります。
県有未利用地の徹底した洗いなおしと処分や有効利用・2兆円を超える借金の借り換えのさらなる努力等々、まだまだやることはあるはずです。
これは昔の話ですが、昭和31年から36年までの債権団体として再建努力をした経過を、「財政再建6カ年のあゆみ」として小雑誌が千葉県より発行されています。

再建努力の特徴として、
◎ 千葉県では超過課税措置を他県が実施してもしなかった。
◎ また、法定外普通税として犬税をもうけ、県税収入が23・4億円ときに4000万円弱の収税をあげ、投資的経費に充当していた等、法定外税も政策目的達成のためだけではなく、財源確保に活用していた。
◎ 人件費についても手当等は徹底的に見直したが、本給の減額は実施しなかった。

また同時期に記録としては残ってはおりませんが、県債を県庁職員がこぞって購入した旨の話を県職OBの方々からお聞きしました。自ら県債を購入することと給与を減額されることは大きな違いがあると思います。
先人の知恵からまだ学ぶものがあるのではないでしょうか。

最後になりますが、この減額対象の千葉県職員は61,400名で
    一般行政職     15,800
    小・中・高教員    36,700
    警察官         9,900

とその多くが教員と警察官です。

今議会でもそうですが、教育行政・警察行政に要望・要請は多岐にわたり期待は大きいものがあります。
教育現場で多くの問題を抱えて奮闘している先生方、また県警本部長の議会答弁にもあったように「治安は危険水域に入った」との現状や全国一警察官一人あたりの負担が大きい千葉県にあっても使命を果たしている警察官。このように県政の根幹とも言うべき県民の教育と安全を担っているものは教員と警察官のマンパワー・一人一人の力です。人は高邁な使命や責任だけでは活動できません。議会はこのマンパワーを出来る限り支えて行くべきです。

さらに今年度は、各種共済組合の掛け金が上がり、16年度には配偶者控除が無くなるなど、現状の給与でも手取りが目減りする中、この一人一人の力・マンパワーを支えるには、給与減額を最後の最後の手法とし、万策尽きたやむ得ない時まで実施すべきではなく、今はその実施時期ではないと判断しております。
以上のことから議案第17号に反対致します。